表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
53/150

50.俺、緊急連絡を受ける

 この世界のドワーフは、他人を疑うということを知らなかったようだ。

 俺が鳥と猫の怪しさを話したら、全力で驚いてた。


 ドワーフは隠し事をしない。嘘もつかない。

 超が付くようなお人好しで、超が付くほどバカ正直だ。

 エルフもドワーフに対しては、同じように接してる。

 だから、人を疑う必要が無かったんだ。


 それで今までやってこられたんだから、この世界はいい世界なんだなって思った。

 でも、それじゃ生きていけない時代が来ようとしている。

 悲しいけど、それが現実なんだ。

 今の件がひと段落したら、他人の言葉を鵜呑みにしないことを教えよう。

 無条件に受け入れる前に、確かめる習慣を持ってもらうんだ。



 とにかく、やるべきことはハッキリした。

 まず、今あるナゾノツボミは殲滅する。

 そして、鳥と猫を警戒する。

 次も同じやつが来るとは限らないけど、そこはそれ。臨機応変ってやつだ。


 残念だけど、俺の探知は魔物なしのナゾノツボミに反応しない。

 今はトゥームラフレシアと同じで無害だから、放置しておいて問題ないだろう。

 夜になれば魔物が生えるだろうから、探知が使える。

 探知が使えれば、マーブ・アタックの冷凍版で殲滅できる。

 …火とか毒だと周りに影響が出すぎるから、凍らせようと思ってます。

 ハーピーたちも投入して、万全を期すんだ。


 今の状況だと、俺がいなくても大丈夫だろう。

 ドワーフは魔物より強いし、魔物の数も少ない。

 そう判断した俺は、住処に戻ることにした。


 族長たちは念話が使えるそうなので、俺に使うことを許可しておいた。

 都合が悪い時は出なくていいので、大した問題じゃない。


 エルフたちも戻ると言ったので、瞬間移動で送ってやった。


  ☆


 拠点に戻った俺は、今夜連れて行くメンバーを考えた。

 人数は3人。

 俺の撃ち漏らしを片付けるのがメインだから、やっぱ索敵力は要るな。

 となると、アケノは決定だな。

 あと2人は機動力重視で選ぶか…。



 他にもあれこれ考えてたら、一時間が過ぎてた。

 何気なく外を見ると…今日も日差しが強いです。

 これは、弱点克服プランBの完成を急いだほうがいいな…。


『ゼロゼロゼロ…』


 おっと、念話のコール音だ。

 発信元は…ルードラ!?


「ルードラか、どうした?」

『ダール様、緊急事態であります』

「何があった?」

『魔物が急に強くなったであります。それに、数も急に増えたでありますよ!』

「わかった。すぐそっちに行く」


 俺は現場の天気を確認。

 おまじないをしてから瞬間移動で飛んだ。


  ☆


「……」

「あれーっ、おかしいでありますなぁ?」


 俺が現場に着いたとき、待っていたのは前回と同じ光景だった。

 ドワーフが魔物を圧倒する。数も確実に減っていく。


 ルードラは嘘を言ってない。実際、探知で調べたら確かに魔物は増えてた。


 これ、どうなってるんだ?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ