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幕間2.憂鬱な日々、再び
「キンリー様、一大事でございます!」
「なんじゃ、騒々しいのう」
「何をおっしゃいます! 落ち着いている場合ではございませんぞ!」
「まあよい、申してみよ」
「はい、わが軍が総力を挙げて追い払ったマアクが、再び現れました」
「なんじゃと! それはまことか!?」
「残念ながら、本当でございます。つい先ほど、物見の者より緊急の念話が入りましてございます」
「むむむ、いくらなんでも早すぎるぞよ!」
「仰せの通りでございます」
「まさか、ハーブが動いたのかえ?」
「それこそ、早すぎかと存じます」
「うう、そうか…。はぁー、憂鬱じゃのう」
「心中、お察し申し上げます」