138.俺、ついにボタンを押す
俺、SDGで現地にGO!
程なくライオン○を視界に捉えた。虎タウロスとヘビタウロスも一緒にいる。
まあ、それはいいんだけど、肝心の光の柱が見当たらない件。
雲を貫くって話だから、見えないはずはないんだが…?
まさか…、雲じゃなくて蜘蛛だったとか? 俺、誤変換ネタはお腹いっぱいですよ?
とにかく話を聞いてみよう。
俺はわざと風切り音を出しながら、SDGの高度を下げた。
「おお、勇者殿。一足遅かった。ほんの少し前、光の柱が消えました」
「!?」
むう。一足違い、とな?
ライオン○が空を見やる。
視線の先には、不自然に穴が開いた雲。
ふむ。
光の柱は、それ相当の熱を持ってたようだな。
消えたタイミングはともかく、現れたタイミングからして、お使いイベントと無関係ってことはない気がする。
一応、現場を見ておくべきだろう。
「光の柱があった場所はどのへんだ?」
「勇者殿が災いを取り除いてくれた辺りかと思います」
うん。これは関係アリっぽいね。
「そうか。じゃあ、様子を見てくるから、しばらくは近付かないようにしてくれ」
「承知」
☆
俺はアラクレとバトった場所に到着。
戦いの痕跡はまだ残ってた。
特に変わったところはないようだけど…。
そうだな、地脈を確かめるか。
探知ON、地脈をスキャン!
……。
…。
むう、乱れたままだよ。
てことは、まだイベントはクリアになってないってことか…。
それじゃ、カプセルも見てみるか。
青いボタンに変化はあるかな?
俺はカプセルを取り出した。
むむむ、青いボタンに変化はない。
そしてなぜか、赤いボタンが点滅してるんですけど!?
これって…、押しちゃっていい…のかな?
うーん、たぶんだけど…、いい…と思う。
うん。やっぱ、いいんじゃない…かな?
俺はちょっとだけ覚悟を決めて、赤いボタンをポチっと押した。
こ、これは……。
カプセルはエネルギーを吸い込んでる。ものすごい勢いだ。某社のサイクロンなクリーナーなんて目じゃないよ。
いったい何のエネルギーを?
探知で見てみたら、これ…光属性のエネルギー?
光属性のエネルギーって、かなり希少なんですけど?
そんなもの、どこから集めてきたんですかね?
などと思ってる間に、エネルギーの吸引は止まった。
そして、ついに、青いボタンの点滅キターーーーーー!
んーーーーっと、光属性を吸い込んだら点滅したってことは、ただ押したんじゃマズい気がする。
地脈を乱してるのは闇属性のエネルギーだから、それと相殺しろってことじゃないかな?
俺は自分の直感を信じ、地脈に流れ込んできてる闇属性のエネルギーにカプセルを向けた。
おお、点滅のサイクルが短くなった。直感が当たったようだな。
俺は青いボタンを押した。
光属性のエネルギーが迸る!
か○はめ波がギャ○ック砲を押し返しているかのような光景が展開された!