103.俺、ロンギヌスを見る
それじゃ、開幕にド派手なやつをぶっ放しますかね。
問答無用で爆弾の雨を降らせてくるようなやつだ、正々堂々と宣戦布告してやる義理は無い!
「消滅弾、エクスクラメーションサイズ!」
俺は真上から特大の一撃を放った。
うん。ちょっとカチンと来てたから、オーバーキルを狙ってみた。
「!」
タチネズミが反応した!
ネズミは危険察知力がメッチャ高いらしいけど、こいつもかよ…。
駄菓子菓子、今から躱すのは不可能だと言っておこう!
消滅弾、カラスの大軍に使ったのよりデカいからね。
幻の闇水晶さえ食べれば七大罪能力をゲットできるとわかったから、消滅弾を心おきなく使えるんだぜ。
『ディバイド!』
タチネズミが叫んだ!
消滅弾が小さくなった!!
『ディバイド!ディバイド!ディバイド!…』
タチネズミが叫ぶたび、消滅弾が小さくなる。
こ、これは…どこぞの世界の白龍の皇の力…?
何で…そんなものが…この世界に…?
……お前が言うなって思った人、正直に手を上げなさい。
『ディバイド!ディバイド!ディバイド!』
消滅弾は、消えてしまった。
ナニコレ?
マジでセイクリッドなギアの力じゃね?
それも、ロンギヌスと呼ばれてる特別なやつ。
これも七大罪能力…だよ…な?
天罰を超えて作用してるから、それは間違いない。
いったい何の力なんだ??
まあいい。開幕の一撃が通じないのはお約束みたいなものだ。
で、次はこれ。
デカい一撃がダメなら手数で勝負だ。
「ロックブラスト!」
大小さまざまの岩が、弾丸となってタチネズミを襲う。
前後左右、全方向から迫る無数の岩。
さすがにこれはさばけまい。
『ディバイド』
「!?」
タチネズミは光に包まれ、一瞬で分裂!
元の大きさの無数のタチネズミに戻った!
岩の弾丸はタチネズミたちのはるか頭上を素通り!
攻撃は失敗に終わった。
『ユニオン』
タチネズミたちは瞬時に合体。ウルトラ怪獣サイズに戻る。
むむむ…。なんて厄介な…。
タチネズミは俺の存在を認識した模様。
敵意むき出しで睨んでる。
タチネズミが大きく口を開く。
中に五連の大砲が見えた。
「!」
タチネズミが砲撃開始!
ただの大砲かと思ったら、連射できるやつでした。
砲弾はオリジナルサイズのタチネズミたち。
人間大砲ならぬネズミ大砲ってところだ。
タチネズミたちは爆弾に変化!
例によって点火済みだ!
七大罪持ちの攻撃はヤバい!
そう直感した俺は、全方位プラズマバリアを張る。
第一波が着弾!
ちゅどーん! ちゅどーん! ちゅどどーーん!!
なん…だと…!
バリアの強度が急激に低下!
そこに第二波が着弾!
ちゅどーん! ちゅどーん! ちゅどどーーん!!
バリアは消滅した。




