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状態異常を振り撒く系の嫌らしい魔王のダンジョン造り  作者: 鈴亜サクサク
異界の知識を持つ魔王のダンジョン造り
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87:飛行計画

 魔王集会が終わって村に戻ったらすぐに地図を漁ったり、滞在中の冒険者達に聞き込みをしてアウルレアという国について調べた。

 そしたらスパンダの心配してた通り、ここからかなり離れた所にあること。海を越えねばならないことが分かった。


 俺の能力を使えば移動手段を用意することは容易い。

 ただ、どれだけ速い乗り物をこの距離を一日で行って帰って来ることは多分不可能。

 それに事故や魔物だったりと道中の安全は保障されていない。

 だからといって尻込みする訳にはいかないか。

 

 「ただ何も考えずに行くわけにもいかねぇな」


 急いでるとはいえ、準備を怠り、スパンダのダンジョンにまでたどり着けないなんてなったら元も子もない。

 途中の休憩、補給の場所と向かう人員を選ぶくらいはしておこう。

 

 まず休憩場所について。

 気候が安定していて魔物や他の魔王の襲撃の恐れがない場所を選ばなくてはならない。

 ちっこい無人島とかがあればいいが。

 


 地図を見て、良さげな場所を見つけて、その地の情報をチビネコレディ達に村にいる有識者に聞いてこさせる。

 んで、その有識者が俺がまた何かしようとしてると察して、アウルレアの土産を対価に本人から直接色々教えてもらって……。

 ここからアウルレアまでの道中の真ん中辺りにある小さな島が広く人も住んでいないということでここを休憩地点に決まった。

 

 「じゃあ行ってくるぜ」

 「おい、部屋散らかったままだぞ」

 「お前が片付けておいてくれ」

 「ふざけんな」

 

 散らかった部屋はそのままに外へと走った。


 ◇

 

 道のりの計画が立ったら、次は共にアウルレアにまで行くメンバーを決めねばならない。

 俺がいない間の村の防衛にも人員を割かないといけないので少数で行くのが好ましい。

 それと空中で投げ出された時の為に空を飛べる奴が欲しいな。


 「カイト。またどっかに行くんだな」


 噂をすればなんとやら。

 チェーが民家の屋根の上から話し掛けてきた。

 昼寝でもしていたのか、欠伸をしている。


 「これからちょっくら仲間の魔王を迎えに行くんだ。チェー、お前も来てくれないか?」


 彼女は空を飛べるだけでなく、かなりの実力者でもある。

 そこらの野良魔物程度なら彼女一人で難なく対処できるので、共に行くメンバーとしては最も適任だろう。

 

 「んー、別にいいよ。暇だし。ちなみにどこまで行くの?」

 「遠い国だ。海も渡るぞ」

 「それちょっくらの距離じゃないよね」

 

 チェーには最低でも一日は付き合わせてしまうのだ。向こうに着いたら彼女が欲しがる物でも買ってやろう。


 ◇

 

 「ここら辺でいいか」

 

 ローレのダンジョンの裏。

 人目に付きにくく、広い空間がある場所にやって来た。

 ここで行うのは遠方の地へと向かう乗り物の創造だ。

 

 既に村に住んでいる人間の中にも俺の能力について知っている者もいるし、別に見られてヤバい物でも無いので移動する必要は無いが、一応念のためだ。


 今回創造するのはSFにも出てくるような空飛ぶバイク。

 どうやら俺の能力は実在しない物でも、モチーフがあって、作りたい物を具体的に思い浮かべることが出来たら、実際に創造することが出来るという融通が効く事を最近知った。


 何故バイクを作ることになったのか。

 理由は単純、格好いいから。

 

 「チェーが来る前にさっさと始めるか」


 今ここには俺一人。

 チェーは準備してから来ると言ってた。


 

 まずは普通のオートバイを創造。

 この程度は朝飯前だ。

 

 次にこのバイクを元に本命の空飛ぶバイクを創造する。

 可動式のタイヤ、変形用のスイッチ……。

 バイクの事を一心に頭に思い浮かべる。


 「よっし、こんなものかな」


 完成したのは四つのタイヤがあるバイク。

 このタイヤが開いてドローンに近い形に変形し、その状態でタイヤが回転して空を飛ぶという仕組みだ。


 「まずは少しテストしてみるか」


 造ったゴーグルを掛け、バイクにまたがる。

 そしてエンジンを掛けアクセルを少しひねる。

 激しい音を響かせて問題なく走った。

 

 しかしまだ本番ではない。

 スイッチを押して、タイヤを開く。

 その状態でアクセルをひねれば……

 

 「おおっ! 飛んだ飛んだ!」


 成功だ。

 チェーが来るまでに練習がてら村の周辺を飛び回った。

 村からは見たことのない飛行物体に驚く声や、事情を知る者達からの応援が聞こえてくる。


 「おまたせー、カイト。格好いいの造ったじゃん」


 チェーがおしゃれなポーチを掛けて戻ってきた。


 「何を持ってきたんだ?」

 「デドおじさんの桃。勿論おやつだよ」

 「またそれか。美味しいからいいけど」

 

 チェーを後ろに乗せて、アクセルをより強く回す。

 そして風を一身に受けながら、村を飛び立った。


 

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