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状態異常を振り撒く系の嫌らしい魔王のダンジョン造り  作者: 鈴亜サクサク
異界の知識を持つ魔王のダンジョン造り
91/121

85:伝えられた事実

 ガタル、リズミカ、ボルドマ、モミジ。

 待てど探せどこの広間に現れなかった同期の魔王だ。

 ガタルだけは前にダンジョンクリスタルを砕かれて魔王としての死を迎えたと聞いたので、居ない理由は分かっている。

 正直な所、彼との関わりはほとんど無いので、御愁傷様と他人事にしか思えない。


 残りの三人については何の情報も入っていない。

 一応ドラミク達が紅い月の夜の一週間くらい前にモミジとリズミカには会ったそうだ。

 となると、やはり紅い月の夜に……

 

 単にバックレたので居ないという可能性もあるにはある。

 招待状から溢れた光から逃れれば、ここに来ないってことも可能っぽいし。

 招待状を無くすなってのもこの理由があるからと納得出来る。

 それでもわざわざ魔王集会をバックレるメリットは無いように思う。

 


 と、ここで広間を照らしていたシャンデリアの光が一斉に消え、代わりに舞台の上が明るく照らされる。

 そこへ一人のサキュバスが舞台袖から現れた。

 

 「何か始まるようだぜ」


 わずかに残っていた話し声も聞こえなくなり、より一層静まり返る。

 そして全ての魔王が固唾を呑みながら舞台をじっと見つめていた。

 勿論俺たちも。


 サキュバスは静かになったのを確認して、少し間を開けてから話を始めた。


 「皆さんごきげんよう! と言いたいとこだけど、そんな雰囲気じゃないのは私にも分かるわ。 とにかくこんなにもすぐに魔王集会を開催した理由だけ伝えるわね」


 ここまで言い終わって、一つ深呼吸。

 また話を続ける。


 「既に知っている魔王はいるかもしれないけど、魔神王様が……勇者によって殺されました」

 

 そう伝えられると、広間は静寂から一転して、ざわめき出す。


 「う、嘘だろ? 魔神王様でも敵わない奴がいるのか?」

 「人間の味方の魔王もまだピンピンしてるってのに……もしこいつらが手を組んだら堪ったもんじゃねえぞ」

 「僕らはどうすればいいんだ!?」


 喧騒、混乱、絶望。

 様々な感情が瞬く間に広間を伝わっていく。


 当然、俺も困惑している。

 魔神王は所謂デウスエクスマキナ的存在だと思っていたが、まさかここまであっさり退場するとは。

 俺の予想が外れていたか、とんでもない異変の前触れか。

 どちらにせよ生き残るための戦力の確保はすぐにでも取り掛からないとならない。

 

 てか、衝撃的な事実を伝えられたとはいえ一部の魔王達はまじで騒がしいな。

 それに対して冷静な俺達新たな魔王。

 少しは見習ってはどうだろうか。

 

 「喧しいぞ! 軟弱者共が!!」


 この状況に見かねたのか、一人の魔王が何もかもを掻き消すような大声で喝を入れる。

 その魔王は人の形をしておらず、黒い鱗に銀の翼膜を持ったドラゴンの姿をしていた。

 彼(彼女?)の威圧感によるものか、広間はまた静まる。


 「さて、魔神王が死んだということはだ。また新たな魔神王を決めるのだろう?」

 「【夜空竜】ナドガ、その通りよ! そして聞け! 全ての魔王!」

 

 サキュバスは天を仰ぎ、ナドガに張り合うかのような大声で言葉を紡ぐ。

   

 「今から始まるのはたった一つの王座を掛けた大決戦! ルールは簡単! 他を踏み潰して上へと昇る! それだけよ!」

 

 おいおいおい。

 何かとんでもないことが始まりそうだぞ。

 横ではドラミクが妙にウズウズしてるし。

 

 

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