閑話:とあるサキュバスの記録帳
【民が渇望した正義の魔王】
こいつは魔王集会が終わった直後に人間が何らかの手段で魔王のシステムを使って異世界から呼び寄せました。
理由は全ての魔王の排除。
その期待に応えるように今日までに何人もの魔王を葬り去っています。
魔神王は放置しろと言っていましたが、一体何を考えているのでしょうか。
【勇者による魔神王の討伐】
勇者を排除しようとした魔神王が、返り討ちにされ死亡しました。
私含めたサキュバスの誰もが魔神王が負けるとは思っていなかったので、当時は皆混乱していました。
だけども魔神王が死んだならまた次の魔神王を選ばなければいけません。
前回から一ヶ月も経っていませんが、近い内に魔王集会を開いてどうするか決める事になりそうです。
【爛々と輝く紅い月】
今回の紅い月の夜は世界を大きく変えました。
月に当てられ狂った魔物がいくつもの村や街を滅ぼし、各地で魔王戦争が起こり、魔王の数は随分減りました。
新たな魔王だけで見ても一夜で三人が消えて、残りは四人。
こんなに早く新たな魔王が半数になってしまうなんて今までにありませんでした。
近い内に魔王集会が始まります。
間違いなく一波乱ありそうですね。
【病毒を振り撒く高校生】
地球という異世界から呼び寄せられた魔王モミジ。
彼は本来魔王になるはずだった者の代役として転生も介さずに誘拐にも近い形で召喚させられたようです。
彼も紅い月の夜に呆気なく死んでしまいましたが、それでも一粒の災禍の種を遺してくれました。
それが花開く頃にはこの記録も意味は無くなるでしょう。
◇
書き終えたら、記録帳とペンを片付けて館の入り口へと向かう。
いよいよ魔王集会が始まるのだ。




