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51:魔王戦争当日

 ついにこの日が訪れてしまった。

 心臓のバクバクが止まらない。

 昨日は不安であまり寝れなくて若干眠い。

 

 魔王戦争はいつ始まるのか。

 心の準備もまだ出来ていない。

 当然、やらなくていいならそれに越したことはないが、逆にやるんだったらさっさと始めて欲しいような複雑な気分だ。


 とりあえずの目標は皆で生き残る。

 勝とうが負けようが死んでたら何の意味も持たない。

 最悪、他の魔王達が死んだとしても自分達だけでも逃げて生き延びるという考えでいる。


 ダンジョンに罠も仕掛けた。魔物も配置した。迷路も……いや、どうすればいいのか分かんなくなって改善してなかったな。

 今からやろうにも時間があるのかも分からない。

 

 こちらの作戦で語る事と言えば、アラクネに指揮を任せる事だろうか。

 恐らく、というか絶対俺よりアラクネの方が聡明な頭脳を持っている。

 賢い者が指揮を執るのは当たり前なのだ。

 

 あとは人間組だが、レッシェはあのゴーレムと共に攻撃を。

 捕虜二人組は何かを諦めたような表情で、自分の身は自分で守るから気にしなくていいと言っていた。


 思い返してみると捕虜二人組はサープドラゴンに捕まって、そのままDPの足しにするためにダンジョン内に拘束しておくという雑な扱いをしてたな。

 飯も与えてなかったし。

 持ってきていた携帯食で今日まで飢えをしのいでいたらしい。

 ちょっとかわいそうに思えてきたので、魔王戦争が終わったら褒美として何か与えて帰してあげよう。

 

 「まだかー! まだ始まらないのか! 退屈になってきたぞ!」


 デモンが部屋に入ってくる。

 どうやら魔王戦争が待ちきれないようだ。

 ウロウロしたりその辺を飛んだりと行動にも落ち着けてない事が表れている。

 と、思ったら急に動きを止めてこちらを見てくる。

 

 「とぉー!」


 デモンは空中から俺目掛けて飛び込んで来た。

 渾身の頭突きを腹で受け止める事となり、俺はその痛さに悶絶する事となる。

 あ、ちょっと待って。何か意識が遠退いていく……。


 ◇


 「モミジ、起きなさい。焼くわよ」


 物騒な単語を耳にしたので目を覚ました。

 そこでまず目に入ったのは白い円卓。

 そしてそれを囲むようにして座る魔王達。

 味方であるドラミク、スパンダ、リズミカの三人だ。

 皆起きている。

 いや、リズミカはうつらうつらしているか?

 それ以外に人物や魔物は見当たらない。


 「これからどうなるか。ここを見れば何となくわかるわよね?」

 「あーはいはい、そう言う事ね。完璧に理解した」

 

 これは適当についた嘘ではない。

 これから何が起こるか俺でも察する。

 

 「魔王戦争が始まってしまう」と。


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