43:戦力補強二日目
おはよう。
一つ大きな伸びをして隣で寝ているデモンを起こさないように起き上がる。
昨日の夜、ベット(50DP)を購入したので寝心地は良かった。
デモンもベットで寝たいというので一緒に寝ていたというわけだ。
結してやらしい事はしてないので安心して欲しい。
さて、今日すべき事はダンジョンの強化だ。
魔物を追加したり罠を追加したりと色々とある。
それらを行うために一番必要なのがダンジョンの拡張だろう。
今の迷路ダンジョンだと昨日貰った【ブラッドウルフ】と【コドラ】達を配置するのは難しいだろう。
そんな訳で今日することをまとめると、
1.貰った魔物を配置できる部屋を追加する。
2.迷路フロアに虫達と罠を追加する。
3.明日に備えてゆっくりする。
の三つだ。
早速作業に取り掛かりたいが、その前に確かめたい事があるので、ダンジョンクリスタルがある部屋に向かう。
◇
ダンジョンクリスタルが設置してある部屋は迷路のゴール地点にある。
俺は裏道から来たので迷うこともなく着いたが、侵入者が迷路を通ってここまでくるには手間がかかるだろう。
部屋の前にはレッシェがいた。
俺がもしここに人間が来たらなんとか誤魔化して帰ってもらって欲しいと頼んだからだが。
しかし彼女は座って隠すつもりも無さそうに堂々と寝ている。
無理矢理起こしてやってもよかったが、扉の前からどかすだけに留めておいた。
結構重かった。
部屋に入ると小さなダンジョンクリスタルがふわふわと漂っている。
明らかに本と大きさが合ってないだろという疑問も出てきたが、気にせずに念じて手を入れる。
少し探ると手に何かが当たった感触がした。
それを掴み勢いよくダンジョンクリスタルから手を引く。
ちゃんと例の本が手元にあった。
本を抜き取ってもダンジョンクリスタルに変化は無かった。
このままでも大丈夫であれば本はずっと手元に置いておくのと、こんな要らん仕様を考えた奴に文句を言いたい。
本は今は使わないので置いておいてまずは自分の所持DPの確認。
「ステータスオープン」
ステータス
名前:モミジ
二つ名:病毒を振り撒く高校生
Uスキル:病散布 毒纏い
DP:62650
以前のDPがいくつだったかは覚えて無いが、少なくともかなり増えている事は分かる。
この屋敷がもう一軒買える値にまでなっていた。
そして次は、
「カタログオープン」
ダンジョンに部屋を追加する方法を探す。
……お、30000でいけるのか。
購入しても半分以上も残るので、迷わず購入を選択。
すると上に広げるか平面に広げるかの選択肢が出てきた。
上に広げるでいいかな。
それを選択すると上から何か音が聞こえた。
そしてここにさっきまであったダンジョンクリスタルが消えていて、代わりに二階へと続く階段が出現していた。
俺は新しい場所をちょっくら探検する位の軽い気持ちで階段を登ってみた。