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37:合流する魔王達

 「おぉっ! 凄いスピードね!」

 「喋らない方が良いと思うわよ。舌を噛みたくなければね」


 ドラミクの背に乗り、私は空を飛んでいる。

 下を向けば城下町が見える。

 民家や城が目に写り、風の音と共に小さく人々の賑わいの声が聞こえる。


 「ねぇ、目的地まではあとどれくらいかかりそう?」

 「あら、下にあれが見えるって事はもうすぐね。意外と近かいのね」


 そうなのか。

 空を飛び始めて一時間位。

 私の足だけで向かうのも無理な距離では無さそうだ。

 私のダンジョンからどの方角に向かえば着くのかは頭に入れておこう。

 今更だけど人間形態とドラゴン形態の時とで声は全く変わらないんだね。

 ちょっと可愛く思える。

 

 「降りるわよ。落ちないでね」


 私が可愛いと思ったのを誤魔化すかのようなタイミングでドラミクは降下を始めた。

 草原の中、遠くに屋敷が一つ建っているのが分かる。

 多分あれが目的地であるモミジのダンジョンだろう。

 古びていてつい最近出来た屋敷には思えない。

 

 ドラミクはダンジョンの手前で着地して変身を解いた。

 そのせいで私は地面に腹を打ち付けて着地する。


 「ちょっ、痛ったいわね……」

 「魔王でしょ? 綺麗に着地くらい出来ないと」


 ちくしょう、自分が出来るからって無茶苦茶言いやがって。

 私は運動は苦手なのに。

 ドラミクはそんな私を放っといてダンジョンへと入っていった。

 私もまだ痛い腹を押さえてダンジョンに入る。


 ダンジョンに入ってすぐは広間があり、奥にまた扉があった。

 それ以外に目ぼしい物はない。

 

 と、思ってたが予想もしてなかった箇所の壁が開き二人の人、いや、二人の魔王が出てきた。

 モミジとスパンダ。どちらも私達と同じ新たな魔王だ。


 「モミジ! また協力者を連れて来てやったわよ!」

 「お、リズミカだったっけか? ようこそ俺のダンジョンへ。とりあえずこっちに来てくれ」


 隠し扉から入るように催促される。

 私達は従うようにそっちに入る。


 そこは薄暗い通路になっていた。

 壁に掛かる蝋燭はあるが、明かりの強さも数も足りていない。


 「さて、ここだな。中に入ってくれ」


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