35:新たに来訪した魔王
今の所、こちらの味方に数えられるのはドラミクとレッシェ。
3:3で人数は同じになったが戦力ではまだこちらの方が弱いだろう。
恐らく敵の三人は全員俺やドラミクより年季が上だし、第一、レッシェを魔王一人分の戦力に数えていいかも怪しい。
相性とかもあったのかも知れないが、あのゴーレムもレッシェ本人もクーリ一人に戦闘不能にされてた為、過度な期待はしない方がいい気がする。
それでも居ないよりはマシだが。
「ちなみにあの時何があったんだ? 協力してやる以上、その辺はしっかり教えてくれよ」
「戦争の申込み。お相手は昨日の奴等だ」
「は!? あの数分で何してんの? 馬鹿なのか?」
仕方ないじゃん。
断っても強制参加させられるらしいしさ。
「決まったもんは仕方ないんだ。お前も今なら逃げて帰れるぞ?」
「いや、勝手に死なれても困るしやることは変わらん」
その時、部屋の扉がノックされる音とアラクネの声が聞こえた。
「モミジさん。あなたの同期魔王が来てくれましたよ」
俺が扉を開くと、そこにはアラクネと昨日の大ゴーレムに近い身長を持つ狼男、スパンダがいた。
その身長ゆえに一瞬何者が来たのか分からなかった。
「よぉモミジ。助けに来たぜ。お前、魔王戦争を申し込まれたんだってな」
「おぉ! よく俺のダンジョンの場所が分かったな。とりあえずこの部屋に入ろうか。立ち話も何だし」
「いいぞ。っと入口が狭いな」
スパンダは少し屈んで部屋の中に入った。
俺は少し大きめの椅子を用意し、そこに座るように促した。
スパンダはその椅子にギシギシと音を立てながら腰掛けた。
「ではお二人共、ごゆっくりしてくださいね」
役目を終えたアラクネはダンジョンの方へ戻って行った。
それと入れ替わりで綺麗な灰色の毛並みの大きな狼が一匹、この部屋に入って来た。
その狼は入って来たと同時に、レッシェの匂いを嗅ぎ始めた。
まぁ妥当ではある。
「さぁてモミジ。どこから話そうか」
「じゃあ……何で来てくれたんだ? ていうか俺が戦争を申し込まれたのをどこで知った?」
「あー、そりゃドラミクの奴が飛んできてな。教えてくれたんだ」
ちょっと意外だった。
高飛車で脳筋な性格の彼女が援軍を求めるとは考えていなかった。
確かに彼女のスピードがあれば、それなりに広い捜索範囲での仲間集めが出来そうだ。
少しドラミクの事を見直した。
「ちょ、私を無視して話をすすめるな! 助けてくれ!」
「ガウ!ガウ!」
いつの間にかレッシェは狼にのし掛かられていた。
重そうなのとモフモフそうだなという感想が出てくる。
「ハッハッハ、ディアが懐くとは。つまりあいつは敵ではないってこった」
「へぇー、あの狼賢いな。良い奴悪い奴の区別が出来るのか」
「馬鹿言ってないで助けろ!」




