閑話:アとイとウのその後
続きが思い付かないので閑話投稿
アンヘル、イギー、ウイードの三人が初めてダンジョンに潜った翌日。
彼等は新たなダンジョンを発見したとして国から報償金を貰った。
そして今は街中をぶらりとしている途中である。
「なぁお前ら。あの子、可愛くないか?」
藪から棒にアンヘルがこんな事を口にした。
アンヘルの目線の先には談笑しながら歩く女性が二人。
どちらも身なりから察するに同業者。冒険者なのだろうと推測する。
このままいくと、すれ違うだろう。
「どっちがだ?」
「右の子。長身で黒髪長髪のお姉さんっぽさ。俺の好みドストレートだ」
「分からなくはない。俺もどちらかなら大きい方がいい」
「え? 俺、左のちっちゃい子の方が好みなんだが」
ウイードだけが左のちっちゃい女の子を選んだ。
容姿もショートヘアーに銀髪と二人の容姿には大きく差がある。
端から見れば親子にも思える。
「ウイード。前から思ってたんだが、お前、ロリコンか?」
「いや、ちっちゃい方が好きだからと言ってもその理屈はおかしい」
ウイードは否定するが彼に疑惑を掛けずにはいられない。
彼は以前にも「小さな子と仲良くなりたい」等と発言しており、アンヘル達からロリコン疑惑が掛けられていた。
そして今日、ウイードに新たな質問を投げかけた。
「昨日の妖精の魔物覚えてるよな? あいつをどう思う?」
「うぐっ、そっ、それは……」
ウイードは答えをためらった。
もしかして……
「そ、そういうお前らはどうなんだ?」
「俺ら? もちろん妹にしたいとか思ってないぞ? お前とは違うんだ」
「ち、チクショー!」
ウイードは膝から崩れ落ちる。
街中で何やってんだコイツらをとは思ってもらって構わない。
只今すれ違った女性二人組もそう思ってるのだから。
「あぁそうだよ! あの子を妹にしてたっぷり甘やかして純粋な笑顔を見たいんだ!」
「ふっ、お前の良いところはそういう優しさだ」
アンヘルとイギーはウイードに手を伸ばす。
「ほら、早く立ちな。お前にどんな趣味があろうと俺達は見捨てたりはしないぞ」
「そうだぜ。女の子を好きになるのは悪いことじゃない。自然な事だ」
「ううっ、ありがてぇ……!」
◇
「姉さん。この人達何してんの?」
「良い子は見ちゃいけないってやつだな。放っとこうぜ?」