3:初めてのダンジョン造り
魔物のステータスは高低、それと今回は無かったが多分中もあるだろう。
これで分けられるらしい。
デモンは筋力が低く俊敏と魔力が高い。
後衛で仕事をするタイプなのだろう。
しかしスキルが、サポート系か妨害系。
どっちとも取れるんだよな。
まぁ多分後者だな。
俺の眷属だし。
よし、次いこう。五ページ目。
『さぁ、いよいよダンジョン造りの始まりです。どの魔王にも負けない最強最悪のダンジョンを造りましょう』
ここからダンジョン造りが始まっていくらしい。
ていうかどの魔王にもって他にも魔王いんのかい。
嫌な予感しかしない。
今はどうにもできないし、忘れておいて、肝心のダンジョンの造り方。
ダンジョンポイント、DPを使って必要な物を揃えていくらしい。
そのDPを増やす方法もいくつか書いてあった。
1:ダンジョンに人間を呼び込む
2:ダンジョン内で自分の魔物以外の生物が死ぬ
3:アイテムを捧げる(レアなアイテム程貰えるDPも増える)
この3つがあるようだが、どれも今出来そうにはない。
しかし心配は無用のようだ。
本に『新たな魔王の門出を祝いDPを10万を与えよう』と書いてあり、あからさまに光っている。
触ればいいんだろう?
俺はその光ってる文字に指を当てる。
温かくもなく、普通に紙に触ってるような感覚だ。
光ってる文字の方はというと俺が指を当てた瞬間、フッと光が強くなったが、すぐに何事も無かったかのように収まり、文字は黒色の光らない普通の物になっていた。
これでいいのか?
ステータスのページを開く。
ステータス
名前:モミジ
二つ名:病毒を振り撒く高校生
Uスキル:病散布 毒纏い
DP:100000
うん、ちゃんと増えてるな。
で、次は……『カタログオープン』でカタログを開くと。
「おー、やっとダンジョンを造るんだなー? 私、沢山悪戯が出来るダンジョンを造りたいー!」
デモンは足をパタパタさせながら可愛らしい笑みを浮かべる。
……いっそのこと純粋な外道として染まってしまおうかな。
そしてダンジョンを罠だらけにして、デモンの悪戯場所もしっかり造ってあげる。
うん、我ながらいい計画を思い付いたんじゃないか?
「じゃあ行くぞ! カタログオープン!」
「おー!」
デモンのステータスが出たときと同じように今度は【ダンジョン】【魔物】の二つのメニューが出てきた。
ダンジョンを造りの始まりとか言ってたし、ダンジョンの方をタップしてみる。
タップはしたが何も触ったら感覚は無かった。
触れているのに触れていない。
不思議な感覚だ。
画面の方は平原、森、洞窟、城等々沢山の選択肢の下に『ベースとなるエリアを選択したら後は自分の感覚のまま、ダンジョンを造っていきましょう』と説明を丸投げしてきやがった。
まぁ何となくは分かるからいいんだけどね。
まずはベースから選んでみる。
デモンの悪戯に使えそうな物といったらどれだろうか。
本人に直接聞いてみよう。
「なぁ、デモンが気に入ったのはあるか?」
「うーっ、私はこの屋敷っていうのが面白そう!」
屋敷、50000DPか。
丁度DPの半分を使う。
ひとまず保留にして、魔物が残り50000DPである程度揃えれるか確認してみる。
【魔物】の画面に移る。
うわっ、これも種類が多いな。
一番安いので……毒蛾の1DPか。
ここでステータスの確認も出来るようだ。
蛾なんて直接触りたくないから助かるな。
種族:毒蛾
ランク:E
筋力:低
俊敏:中
魔力:低
いわゆる数で攻める雑魚魔物の部類だな。
斥候位には使えるだろうし、少し位購入しておいてもいいかもしれない。
ここまで色々と魔物を確認したら50000DPもあれば、そこそこの魔物は揃えれそうだ。
よし、デモンの要望通り屋敷ダンジョンにしてやろう。