20:俺のダンジョン
良い目覚め……というわけにはいかなかった。
床で寝てたので当たり前なのだが、地面が硬くて寝心地は良くなかった。
おまけに、虫の羽音とかが聞こえて来て、寝れたもんじゃない。
その中でよく眠ったなと思うよ。
さて、ダンジョンに何か異変はあっただろうか。
デモンに聞こうと思ったが居なかった。
起こされてないし、特に何もなかったと見てよいだろう。
「モミジー! ダンジョンに何か入って来たぞ!」
デモンが蝶のような羽を羽ばたかせ飛んでくる。
にへら顔を浮かべながら。
「侵入者か?」
「ピンポーン! 早く確認しに行こうよ!」
デモンは俺の服を引っ張ってくる。
俺はそれに身を任せる事にした。
そして連れてこられた場所はダンジョンクリスタルが設置してある部屋。
俺達は裏口を通って来たが、入り口からは罠だらけの迷路を通ってここまで来ないといけないので、そう簡単には壊される事は無いだろう。
ていうか色々と気になる事があるのだが、一つめは何でここにあるのかということ。
パーティーから帰って来て、すぐに寝てしまったはずだが。
その間にデモンがここに設置でもしたのかね。
もう一つは最初は手に収まる程の大きさだったはずだが、今は俺の身長程はあるクリスタルが浮いている。
これはもう訳が分からない。
多分考えても無駄。
俺はクリスタルに手を当てる。
そしたらクリスタルにダンジョンに入って来ている人間の姿が写し出される。
初めての侵入者は三人いた。
全員が若い青年のようだ。
一人が大盾を、一人が弓を、一人が杖を装備している。
俺の魔物達は小さく、攻撃を当てるのは困難だと思うが、杖の男の魔法で焼き払われないようにしなければならない。
その三人は何か話しているようだが、こちらはその内容は分からない。
何やら話終わった後、持っている武器を天に掲げ、何かを叫んだようだ。
そしたら屋敷の扉を開き、ダンジョン内に侵入してきた。
さぁ、色々と初なので確かめたい事も色々ある。
罠をどうしてくるのか。
魔物をどう倒してくるか。
改善できる箇所があれば改善していく。
エラー&トライだ。
「なぁなぁ、もう行っていいか?」
「ちょっと待とう。ダンジョンがどれ程機能するかも見ておきたい」
「ぶー」
デモンは頬を膨らませる。
だが、その可愛さに今は負けてはいけない。
これは今後の為にも重要な事だから。
「ほら、ここに座って。一緒に見よう」
俺はあぐらをかく。
そしてデモンは笑みを浮かべた。
俺は察してしまった。
何をしてくるかを。
デモンは体重を掛け、ドスンと座って来た。




