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18:何処から来たか

 「よぉ、カイト。ちょっといいか?」


 カイトとドラミクの勝負が終わった後。

 ドラミクは他の魔王達と楽しそうに話していたが、カイトは目に見えて落ち込んでいるのが分かる。

 カイトは一人で黙々と料理を食べていた。

 近寄りがたい雰囲気が出ていた気もするが、俺はお馬鹿なのでそんなものは関係無い。


 「あーっと……モミジだったか? 何のようだ?」

 「まずは惜しかったな。ドンマイだ」


 カイトは指でテーブルをコンコン叩く。

 明らかに怒っている。

 しかしそんなのはお構い無しに話を続けよう。


 「一つだけ質問をしたい。カイトは日本と聞いて何を思い浮かべる?」


 この質問にカイトは目を見開いた。

 

 ヒットだ。

 俺の予想は当たったっぽい。


 「もしかしてお前も目が覚めたらこの世界にいたのか?」

 「あぁ、そうだ。意味分かんねぇよな」

 「ハハハ、やっぱお前もそうか」


 しかも俺と同じ状況だったらしい。

 それなのにカイトの方がラノベの主人公らしい能力持ってるのは妬ましく思える。


 「お、いたいた。モミジも一緒か」


 スパンダがこちらにやって来た。

 同盟の誘いだろう。

 こちらとしてはカイトを敵に回したくないし、同盟に参加して欲しいが。


 「さて、カイト。まずはお疲れさん。惜しかったな」

 「それさっきこいつにも言われたぞ」


 最初に俺と同じような事を言ったのはちょっとフフッて来た。


 「で、本題なんだが、新たな魔王達で同盟を組もうと思ってるんだがお前もどうだ? そこのモミジも同盟に入ってくれたぜ?」

 「ちなみに他はどこまで声を掛けた?」

 「お前で最後だ。唯一ドラミクに断られたな」


 うわっ、そうなのか。

 アイツっぽいが、あの強敵が味方とはいえないのは嫌だな。


 「あー、確かにあいつ人と組まなさそうな性格してるもんな」


 カイトも頷く。


 「分かった。まだ信用は出来ないが、俺も同盟に入れて貰おう」

 「お、ありがたいな。しかし同盟といってもそんな大したもんじゃない。ルールとしては互いに争わない。出来る限り助け合うって位だな」


 スパンダは説明し終わったら、俺達の話を聞かないようにするために何処かへ行ってくれた。

 気が効くやつだ。


 「さて、ものは相談なんだがいいか?」

 「相談の内容によるな」

 「能力でタッパ作れる?」


 タッパ。

 これがあれば料理を持ち運べて、デモンにもこの料理を味あわせる事が可能になる。


 「料理持って帰んのか。俺もやろっと」


 カイトはタッパを4つ作り出す。

 そして2:2で分けて、自分が特に旨いと思った料理をタッパに入れ込んだ。

 

 

 

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