14:どちらが早いか
俺は懐中電灯をスキルで4つ作り出す。
それを俺と共に入ってきたエリー達に渡す。
それでさっき一瞬見えた大蛇がいた方向へ照らす。
大蛇はまだそこにいた。
大蛇のあのどてっ腹。
嫌でも何が入ってるのか分かってしまう。
エリーを援助するために送ったチビネコレディ達だ。
俺は10人程チビネコレディを援軍として送ったが、ダンジョン内にいたのは半分の5人しか残っていない。
残りはあの腹の中だ。
別にこの戦いで命を落としてもそれは無かった事になり、ちゃんと生きて帰ってくる。
そうだとは言え、自分の作戦が甘かったせいで怖い思いをさせてしまった事に罪悪感がある。
「カイト、今はそんな事考えている時じゃないよな? 何を弱気になってんだか」
エリーに心境を悟られ、ビクッとなる。
確かにそうだ。
仲間の仇を取ってやる位の気持ちになった方がいい。
「チッ、バレちまったな。だからといってここから先に通そうとも思ってないぜ?」
大蛇は尾をこちらに向け、挑発するように揺らす。
エリーはそれに誘われるかのように大蛇へと突進していった。
そして大斧を振り下ろす。
しかしその一撃は大蛇の尾で受け止められた。
交戦している内にライト役のチビネコレディを残して相手のクリスタルを破壊しに行くのは可能だろうか。
エリーと大蛇の力は互角。
押しも押されもしていない。
俺は懐中電灯を持っていないチビネコレディに声を掛ける。
「今の内だ、ダンジョンクリスタルを探しに行くぞ」
チビネコレディ軍団もそれを了承。
この場はエリーに任せ、ダンジョンクリスタルの捜索へと移る。
◇
少し時は遡り、ドラミク目線
ドラゴンに変身していたドラミクがカイトが援軍として来たのを確認して、エリーとの交戦をやめ、カイトのダンジョンへと飛んでいる最中。
フフフ、今ならカイトのダンジョンに強者は残っていないだろう。
防御を捨て、私のダンジョンに全力で攻略してきたとしても私の最強の眷属が防衛に当たっている。
敗北したとしても、私達がダンジョン攻略するまでの時間稼ぎはしてくれる。
この勝負、私の勝ちね。
自然と微笑みが浮かぶ。
しかし油断だけは出来ない。
ダンジョン内に恐ろしい武器が残ってる可能性は大いにある。
全力を尽くしてダンジョン攻略といこう。
もうすぐカイトのダンジョンに着く。
二階の窓から銃を構えたチビネコレディが確認できる。
こちらが行動する前に銃を乱射し始める。
しゃらくさい。
私は大きく息を吸い込み、巨大な火炎球を窓に向かって吐き出す。
回避のため、銃撃部隊が一時撤退。
その隙に窓を突き破り、ダンジョンへ侵入。
これとほぼ同時にカイト達がクリスタル捜索を開始している。




