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11:大斧使いエリー

 カイトのダンジョン内に入ったコドラ達。

 彼等を待ち受けていたのは大斧を担いだエリー。

 たった一人だ。


 「さぁ、トカゲ共。私を楽しませてくれよ!」


 自信満々に声を上げ、大斧を手に握り、コドラの軍団と交戦を開始する。

 コドラはここに来るまでに数は減ったとはいえ、少なく見積もっても30匹は残っている。

 しかしそんなものは関係ない。

 エリーは自慢の怪力で大斧を振り回し、コドラの軍団を次々になぎ倒していく。


 交戦を始めてからものの数分で辺りは斬られたコドラの亡骸が己の流した血に浮かんでいた。


 「チッ、もう終わりかい」


 味気無かった戦いに愚痴をこぼす。

 エリーはまだまだ余裕な様子を見せる。


 「エリー、調子はどうだ?」


 二階からカイトが降りて来る。

 カイトは手に凸凹した薄汚れたような緑色をした球体を握っている。


 「手に持ってるのはなんだ?」

 「手榴弾。このピン抜いて投げたらドカンと爆発だ」


 こんなちっこいのが爆弾か。

 いや、前に変な筒を見せられて最初は馬鹿にしたが、実際は凄い武器だった事もあった。

 なので今回は侮らない。

 ちゃんとした武器の1つとして見る事にする。


 「とりあえずこれ3つとこれをしまえるベルトを渡しとく」

 「何がしたい?」

 「これを持って相手のダンジョンに突撃してこい」


 こいつを待っていた。

 自分のダンジョンで侵入者が入って来るまで待ってるだけなのは退屈で仕方が無かった。

 

 「おっしゃあ! 行ってきまーす!」

 「あ、ちょまっ」


 カイトの静止も虚しく、エリーはダンジョンの外へ走って行っしまっていた。

 カイトは焦らず、銃撃部隊の猫耳少女の【チビネコレディ】

 を追加で召喚。

 召喚したチビネコレディに拳銃を持たせ、その使い方を簡単に説明。

 そしてもうすでに姿は見えないが、相手のダンジョンに向かうエリーを追いかけ、援護するように指示する。

 チビネコレディはそれを了承。

 走ってエリーを追いかけ始めた。


 ちなみにダンジョン内で自分の魔物ではない生物が死んだので、多少のDPが入ってきた。

 相手が斥候を出してきてくれたお陰で戦力を少し増強することが出来た。


 「カイト様! こちらに救援を求めます!」


 二階から狙撃部隊のチビネコレディの声が聞こえる。

 俺は駆け足で二階に戻る。


 ◇


 ……後ろから誰か来ている。

 多分カイトが出した援軍だろう。

 そして目の前には赤い鱗を持つドラゴンが立ちはだかる。


 「グオオオオン!」


 ドラゴンは雄叫びを上げる。

 大地が震える。

 そして私の直感がこう告げる。


 「こいつはさっきの雑魚とは違う。強敵だ」


 こいつと遭遇したのは嬉しい事だ。

 張り合いのある強敵と戦いが出来るのだから。

 

 胸の鼓動が高まる。

 興奮、嬉々、そして少しの恐怖。

 いや、臆するな。

 勝つのは私だ。


 「さぁ、始めようか!」


 大斧を手に、己の力を込めた一撃をドラゴンにお見舞いする。

 

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