三話 出発 坂道 恐怖
三日目、時刻朝四時。
まだ、両親は寝ており、新聞屋は動きはじめ、辺りは真っ暗だった。
昨晩のうちに必要なものを詰め込んだバッグをママチャリのかごに入れ、僕は出発した。
ペダルが軽い______
普段のペースよりも速く走れる、だか、こと時はまだ舐めていた、これから始まる長い道のりを。
臼杵石仏の前を通り10号線から57号に入る、ここまでの道はほとんど平坦で楽に漕ぐことができ、このまま「大観峰」まで続くのだと思っていた。
「まじかよ・・・」
目の前に現れたのは長い坂、登坂車線まで設置されており、そのきつさが見てわかる、頂上が見えない、だが、行くしかない少年はペダルを踏み込んだ。
坂の途中、三脚?の様なものに固定された黒い箱をみかけた。
この時は、まだわからなかったがこの後、この箱が何かを知ることになる。
頂上に差し掛かり、上りを終え下り坂に入ったときそれは何か分かった。
取締用のレーダーだったのだ。
自転車なので特に関係なく横目に下り坂を下っていく、何故わかったのいうと朝早くから捕まっていたからだ。
人は朝早くから捕まえる、そんなのんきなことを考えながら下り坂を下っていると初めて下り坂の恐怖を感じた。
寒い___
少年の体は汗により冷えてしまったのだ、手にも汗を書いて手も凍えてきだす。
寒さに気をとられているうちに少年は大変ことにきずく。
「!!」
思わず、ブレーキを掛けた、パッドとワイヤーを交換したブレーキはその役目をしっかり果たし自転車を確実に停止させた、少年は路肩に自転車を止め自信を落ち着かせはじめた。
「はあ・・・はあ・・・」
その速度行きは少年の知ってる速度域を遥かに超えていた。のときはまだ、しるよしもなかった。、この先に更なる試練が待ち受けていることを___。