回想 透明になった人
人間、支え合ってるのか体を委ねて気楽にしているのか、分かりませんな。何にせよ、生きるだけでも世知辛い。
人にはそれぞれ、個性という色を持つ。だけれども少しずつ色が抜けていっている人もたまにいる。悲しいことだ。悲しいことだ。
僕、俺、オレ、私、あたし、某は浮いている。確かに、しっかりと足元を踏みつけても浮わついている。無感動な感動をありがとう。オイルを差していない頭がキリキリと音を立てながら今の自分を確認する。確かに、浮いている。分かってしまうことが分からない。でも、感じている。周りが美しくて、眩しくて、目が見えないのに。良い香りがして、暖かいから、敵ではないと説得してくれる。ふらふら揺れる、暖かい揺りかごに容れてくれありがとう。ゆらゆら出来る、上下左右に。でもなんで?まだキリキリと頭から音がする。あ!?流れ星!キレイ!
キリキリキリキリ音がする。
さらさらサラサラ砂になる。
かちかちガチガチ歯を鳴らす。
怖い怖いと泣き叫ぶ。
昨日の御飯は何だっけ?
何もない。自分の世界がコワレテク。
ごめんなさい!、ごめんなさい!誰か私を容れてくれ!
そこは貴方の場所なれど、わたしは宿無し根なし草。
人を喰わずば底無しの、腹がぐうぐう鳴り響き。
キリキリサラサラ後がなく。
跡形すらも許されず。
薄々ウスウス薄い色。
この手の持ち主ご存知なあい?
喰えど喰えども底無しの。
腹はぐるぐる回り道。
腸をちょちょいと遠回り。
欲しがりません、食うまでは。
たらふくたらふく食うまでは。
キリキリサラサラ後がなく。
わたしをそこへ容れてくれ。
記憶の残滓
こ
と
ば
の
サ
ラ
ダ
どうかわたしを召し上がれ。
ぽっぽっぽっぽ
無いものを隠し
ぽっぽっぽっぽ
在るものは晒す
ぽっぽっぽっぽ
持てる者は持ち
ポッポッポッポ
持たない者は持たない
ポッポッポッポ
ポ~~~~~~~~ンンンン!!!!
現実、見ようや?