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第三章

 あと十日ぐらいしかない。

 え。何かって? 夏休みのことに決まっているだろ。


 八月に強制送還されてはや三日になるが気分はもう完全な夏休み状態だね。今年(?)の夏休みは対して面白いとかそういうことは無かったけれど、何かを忘れているようにしか思えないな。

 まあ、別に忘れていいものだdから忘れているんだと思うけれど。


 それにしてもやることがないが所持金はあるので泉袋のニカニカ本社にでも行こうかな。

 ってことで、さっそく駅に向かい、改札を抜けホームに立った。

 Micra(みくら)便利だな。残高はあるはずだが気になってしょうがないので自販機使うときにでも確認してみるか。

 電車が来た。この路線は、かなり需要のある路線らしく、一時間当たりの本数が多い。俺が乗ったのは清南新栢(せいなんしんはく)ラインで泉袋に電車一本で行ける。便利になったな。前は乗り換えが必要だったのだが。


 さて、埼王に入ったあたりの二番目ぐらいの駅で、知り合いが乗ってきた。誰だっけな。ネットで知り合ったと思うのだが。

 そうだった。しろはるだ。しろはるは、小学生で一年ぐらい前にスカイペであったのだがなぜ会ったのかは忘れてしまったぜ。

「しろはるだよな。」

「あっ!音色さん?」

「そうそう。良かった。人違いじゃなくて。それで何故ここに。」

「今から泉袋行くんですよー。音色さんはどこに行くんです?」

「俺も泉袋だ。ニカニカ本社に行こうかなと。」

「じゃあ僕と一緒に行きます?」

「何だ。しろはるも本社行くのか。」

「はい!」


 電車の中でしろはると雑談をしているうちに泉袋駅に着いた。

 駅の外に出ると、スマホから

「ピピピピピ…」

 という謎の音が聞こえた。

 スマホの画面を見ると例のプッシュ通知が。

「時空空間異常を感知。警告地域[T都富島区] 当該地域にいるTAMV員は、速やかに処置を行うこと。」

 またかよ…と思っているとしろはるが

「音色さんはここにいてください!少し様子を見てきます!」

 といって走り去っていった。

 スカイペのメッセージ受信音が鳴った。

「辰さん: 音色、今どこにいる。」

 すかさず返信。

「音色: 泉袋だ。今、時空空間異常やらを感知したらしい。」

「辰さん: しろはる居るか?」

「音色: さっきどこかに走ってったぜ。」

「辰さん: じゃあ、大丈夫そうだな。」

「音色: どういうことだ。」

「辰さん: 簡潔に言うとしろはるは「団体」の一員。このことが起こるって知ってたから泉袋周辺の「団体」員は集合せよって話だったのよ。俺は関西だから行かなかったがな。」

「音色: なるほど」

「辰さん: 今回は、時空改変とかないから、ネットは大丈夫そうだぜ。」

「辰さん: 恐らく、処置が終わったら連絡来るかもしれない。」

「音色: kk。」

「音色: 質問いいかね。」

「辰さん: ん。」

「音色: たつの言ってる「団体」ってTAMVのことだよな。」

「辰さん: さあ。そのTAMVとやらは知らんな。」

「音色: じゃあ、この時空改変減災システムに出る「TAMV」は何なんだ。」

「辰さん: それはあれだ。全時空を管理している団体だ。通知もそこから出される。俺の入っている「団体」とは違うぜ。」

「音色: なるほど。ありがとう。」

「ポピ」

 と音が鳴った。

「時空空間異常修正のお知らせ。先ほどの異常の修正が完了しました。」

 と。修正完了ねぇ。

 しろはるが戻ってきた。

「タダイマー」

「オカエリー」

 定番の挨拶だ。基本的にネットで知り合った人はこう言っている。


 さて、とりあえずしろはると、ニカニカ本社に入り俺は配信したり、お土産を買ったり。しろはるは本社一階のスタジオで生放送を見てたりしていた。この後何するか。

 特にやることがなくなった俺は、海手(かいしゅ)線をぐるぐる回ったりしていたが、三周目に入ったあたりで流石に飽きたね。

 そんなことを思っていると同じ列車にあんぱんが乗ってきた。

「やあ、あんぱん。」

「あっ、音色さん」

「あんぱん、どこか行くのか?」

「いや、たつさんに指示されたので。」

 まさか。とりあえず、たつに聞いてみるか。

 スカイペを開こうとすると、

「あなたのスカイペが生まれ変わります。」

 で、でたーwww更新奴ーwwwww

 ってことで、更新してからたつに連絡。

「[音色] いる?」

「[辰さん] 居るいる」

「[音色] あんぱんが」

 と送信しかけたところでたつが

「[辰さん] そっちにいるんだろ。俺というか「団体」からの命令でな…」

「[音色] ああ…了解」

 このメッセージのやり取りの直後にプッシュ通知が届いた。

「時空改変のお知らせ。 まもなく、T都全域で時空改変が行われます。」

 という簡易的なメッセージが届いた。何だ、前はかなり詳細だったはずだ。仕様が変わったのか。

 しけからスカイペでメッセージが来た。

「[しけちゃん] 時空改変が起こってるみたいね。とりあえずあんまり動かないほうがいいぜ。」

「[音色] kk。」

 そういえば、電車の外が真っ暗になってた。


 終わったのか…だがまだ外は暗いぞ。

「ピピピピピ…」

 通知か。画面に映し出されたプッシュ通知を…ふぁ。

「【時空改変失敗】T都全域の時空改変にエラーが生じ、時空改変を二万六千七百六十二回試行しましたが、エラーが解消せず、失敗しました。次の時空改変はこのエラーが解消次第、行います。」

 失敗だと…。スカイペのメッセージ受信音が鳴った。

「[しけちゃん] TFAサーバに接続できなくなった。それで時空改変が失敗したっぽい。」

「[音色] 俺らはどうなるんだ。」

「[しけちゃん] たぶん、そのまま。こっちも頑張ってバグ取り除くから。」

 TFAサーバにDDos仕掛けたやつがいるんかな。


 ってことで残り僅かの夏休みの一日を、こんなことでつぶしてしまったよ。とりえあず、この時空改変が終わらないと何もできないぜ。

まず、ここまで読んでいただきありがとうございます。

この作品が生まれたきっかっけは、確かテスト勉強の休憩時間に文章を書いていくうちに何故か書くのにハマっていき、最終的に「小説家になろう」さんにとうこうするまでとなりました。


さて、この作品は実際に私のネットの友達の名前を借りて作らさせていただきました。本作で、登場するしけにこの作品を見せたところ、プロモーションサイトを作っていただけることになりました。


この作品は、第五章まで続き、もしかすると「名称未設定*」というのが出るかもしれませんが、出ない確率のほうが高いです。


絶賛、第四章も書いていきますのでこれからもこんな駄作とお付き合いをよろしくお願いいたします。

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