習作4
掲載日:2015/05/28
君を遠くから眺めるのが好きだった、高嶺の花は見てるだけで幸せになれた。
君の3歩後ろを歩くのが好きだった、君の大きな背中は見ててとても安心出来た。
君の背中を押すのが好きだった、君の支えになれてる、それだけで誇らしかった。
君と並んで歩くのが好きだった、初めて君と対等になれた気がした。
君の手を引くのが好きだった、君の力になれてる、なにやらムズ痒い気持ちで胸が溢れた。
君の3歩前を歩くのが好きだった、君の指針になれてる、これ以上の幸せはない。
ふと、後ろを振り返った。君はいない―いない――いない―――いない。
君はどこに?
独りでで歩くのは寂しかった、周りに誰もいない、色の無い世界だった。
独りで歩くのが寂しかった、安心出来るあの大きな背中がどこにも無いから。
独りで歩くのが寂しかった、君を支えることが出来ないから。
独りで歩くのが寂しかった、誰もいなければ対等な存在など存在しないから。
独りで歩くのが寂しかった、誰の力にもなることが出来ないから。
独りで歩くのが寂しかった、指針となり導く相手がいないから。
段々と足が重くなる、歩く理由が薄くなる、もう諦めてしまおうか。
そんな考えに頭が埋め尽くされてきた時、ふと、後ろを振り返った。君が後ろから歩いてきていた。私の3歩後ろを歩いていた。私を追い抜こうと君は歩いてきていた。




