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白い部屋

俺は死んだはずなのに


白い部屋の中心にたっていた


(ここはどこだろう…)


動けない


天国なのだろうかこんな場所が


「…ようこそ仮面の部屋へ」


黒…どこまでも真っ黒い仮面をかぶった執事服の紳士的な中年男性がいつのまにか俺の前にたっていた


「だれだあんた」


不気味に男はにやけたようだった


こいつがにやけた瞬間背筋が氷つく


こいつから恐怖、痛み、苦しみが伝わってくる


「ぐああああぁぁぁぁああああ」


怖い、呼吸ができない、傷が痛むいやもう熱い!


恐怖と痛みと苦しみがぐるぐる混ざり合い何がなんだかわからなくなってしまった


すべての負の感情を圧縮したような苦しみだった


男が指をならす


「ガハッゴホゴホ」


俺の肺には酸素がまわりうずいていた傷はなくなり、恐怖は去った


「大丈夫ですか?」


男は手をさしのべてくる


だが払いのけ俺は大声で文句をいう


「ふざけんな今のは何だ!」


「恐怖、痛み、苦しみそれが私の正体ですよ」


相変わらず不気味なオーラを感じる


こいつなにいってるんだ


もうこいつはどうでもいい!考え無いことにしよう


重要なのはここから出ることそれだけだ


「ここはどこだ?」


「うーん…君の中かなぁ」


「は?」


また訳のわからないことをいっているめんどくさい


「私は君の『鬼の仮面』(デモンズペルソナ)の具現化した姿です」


「俺はさっきからお前がなにいってるのかわからないちゃんと説明してくれないか?」


「あぁ…でもそろそろ時間なのでこの仮面をどうぞ」


どす黒い仮面を渡してくる


体が勝手に仮面を受けとる


「おい…これなんだ?」


すると男は砂のように崩れ去っていった



視界が歪む


世界が遠くなっていく



「…に……」


誰かの声が聞こえる


「目…をさ……してラ…」


聞き覚えのある声


あぁたぶんこれは…


瞼をそっと開く


「っわ!?目をさました!」


白い部屋…さっきみたいな殺風景ではなくベッドがたくさん並んでいたり窓がある


あぁ…病院か


「お兄!!」


「お兄様!!」


「ライカ!!」


そういって立ち上がるのは俺の家族か

「母……さん」


声は出せるみたいだ


「それにマイ、エリー…なんで俺ここにいるんだ?」


「「「!!」」」


三人同時にはとが豆鉄砲食らったような顔している


「どっどうしたの名前でよんでくれたりしちゃって!?やっぱりどっかうったのかな?私の名前を思い出してくれたの?つまり愛?」


妹マイが聞いてきた


母さんはついに泣き出してしまった


「ナンテコッタコンナコトガゲンジツデオキルナンテアリエナスギルコレハセカイノユガミカ?」


なんか言ってる…


「な…なにどうしたの?なんで俺こんなことになってんの?」


いきなり泣き出す母親と一人で勝手に話を進める妹とよくわからない言葉を呪文のように唱える妹


「もしかして記憶喪失?」


我に返ったのかマイがまともな事を言い出した


「そ…そうよね?あのライカくんが私を母さんって呼んでくれるのなんてそんくらいしないと無いことだよね?」


「なんだぁーお兄様が覚醒したかと思ったよハッハッハッハ」


もうやだこの家族


「まぁ確かになんでこうなってるかわかんないけど今何日?」


「あなたが倒れていたのを見つけてから5日くらいかな?」


わーさっきまで泣いていた母さんが嘘のように普通に返してくれた


「あぁ…じゃあ俺がマイと朝ばったりあっちゃったのは?」


「5日前だねぇ」


「そっか5日前までの記憶ならあるから記憶喪失じゃないぞ?」


「「「嘘だ!!!」」」


おいおいどうしたいきなり殺気を込めて叫び始めたぞ3人同時で


「じゃあ私たちが家族になったのは?」


「半年前だね」


「私のことなんて呼んでた?」


「え?エリーちゃんだっけ?」


「じゃあ私は?」


「結子さん」


バン!


3人同時で病室を勢いよく出ていった


「なんなんだよこの家族…」

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