トライセン惑星要塞
口径50センチ 砲身長100メートル(200口径) 飛距離1万光年 定員16名 砲弾重量7トン
この化け物のような(化け物だが)砲はトライセン要塞砲として配備されたマカドニア軍開発部の最先端技術をつぎ込み作成したものだ。発射速度は1分に10発という異常さで連続射撃も可能だ。破壊力は最新鋭の宇宙戦闘艦さえも数発で戦闘力を奪うことさえ可能である。
特筆する点は異常な砲身の長さと飛距離だろう。砲身の長さゆえに下方面の重量を増加する必要性があったが、要塞砲なので地下にコンクリートで接着し安定させた。弾薬の装填も中のコンクリート室で行う。消火用装置やコンクリートの周りをゴムで囲んだり衝撃軽減や敵の攻撃に関する防御対策が採られている。さらに水圧が動力となっており水圧基は一基1000馬力を発揮できるものを10基(6基で稼動できる)配置しており中央コンピューター室で弾道の射程場所、目標の移動と相対距離計算している。
問題の飛距離だが1万光年もの距離だ。これによりトライセン周辺の敵はいなくなったに等しい。
この化け物砲を合計で50門備えており弾丸は特殊弾、内発火炎弾、拡散型閃光貫通弾の3種類がある。特殊弾は目標を分子レベルに破壊することが可能だ。内発火炎弾とは目標内まで貫通しそこで火炎を撒き散らし、拡散型閃光貫通弾というのは名前どおり目標と衝突すると無数の破片へと拡散しつつ強力な光を放ち目標に貫通する。
さらにトライセンには恐ろしい兵器が作成されていた。トライセン惑星からはアルミニウムとバイオガス(この惑星の独特の生物から摂取可能なガス、少量ながら100オクタン(オクタンは高いほど良い。オクタンとは石油の純度を示す)がとれここに工場を設立し長距離ミサイルを多量保持していた。
1日で100本が生産できた。これをどこへ向けるのか今の守備兵には理解が出来なかった。
人間界へ出陣した神は占領している地区以外の兵士8割を引き下げることを決定した。フェバンダー王国は軍の編成を完全に立て直したものの攻撃時期がつかめないままだった。
しかしここにきてようやくフェバンダー王国との一大決戦が起こるのであった。