国際防衛軍大反撃
C地区の神は中央地区と西部地区のうち先に中央部にこの地区専門の兵力の内9割以上を当てて西部地区への攻勢を一時期中断した。
「早く弾をよこせ」もうもうと土ぼこりが立ちのぼりいつ死んでもおかしくない情勢でいまだ戦意を戦意しつつ戦うのはやはり、地球が彼らの故郷だからであろう。いままでの戦争は敵は敵でも同じ人間だが、今回は地球外生物だ。そんなやつらに我故郷を取られてたまるか。ただそれだけだった。
「よぉし引き付けろ。…」足音と羽音が聞こえてくる。足音はやや早くだんだん近くなってきている。
「蛸壺陣地や塹壕を馬鹿にするなよ」50人ほどの神が眼中でみるみる広がっている。…この国土荒らしが!むらむらと闘志がわきあがる。そして普通に会話できるであろう距離まで近づいた。
「第2大隊 射撃開始!!」「第6速射連隊 砲撃開始」「それ榴弾をブン投げろ!」
塹壕や蛸壺穴から怒号の攻撃命令が出ると、それに答えんといわんばかりに射撃が行われ爆発が起こった。
神が土埃を払いのけるようにレーザーガンなどで掃射した時既に国際軍は後方に退いていた。この日敵本拠地前まで包囲する予定だったのだが、もはや逃げ場がないという状況下にあり死に物狂いの抵抗をみせた。上空部隊は土埃が立ち上り上手に支援が出来なった。結果として全部隊は直径40キロ中3キロしか侵攻できなかったのである。オーディンもこの反抗にはしたを巻いた。
オーディンは全線指揮官にこう無線で命令した「敵をとにかく殺せ!捕虜や自軍の損害などいらん!われわれがほしいのは戦果のみ!いいか殺せ!殺せ!そして進め!」狂人のような言葉を吐き捨ててとにかく進むように鼓舞した。
朝…もっとも砲の音に苦しめられている兵士に朝も夜もあったものであは無い。寝るときは寝るし戦闘するときは戦闘をするのだ。
もはや民間人さえも兵器の残骸で近距離戦闘武器を作成し立ち向かった。
「第3義勇軍突撃!C地区防衛軍Ⅲも突撃だ」幾千のゴマ粒のような兵隊が只々弾幕の中に突き進んでいった。
しかしこれは戦闘というより虐殺だった。特に義勇軍にいたっては戦闘訓練などまともにしていない。ましてや近距離戦闘用武器など数メートル以内に接近しないと役目を果たさないが、その前に打たれるのは明白だ。
武器を落として手を上げるも神に撃たれる仲間の義勇兵の敵を撃つため接近して、狂ったように殴り殺す姿はもはや人間の姿では無かった。顔色など無く、白い目に黒い瞳など塵ほどもなく只、敵を殺すためにひたすら突き進む兵士が無数に神の陣地に突っ込んでくる。神はそれを圧倒的な火力で敵を打ち破った。
そして神はジリジリと迫っていた。
「もはやこれまで。ここに残った数百の兵士よ、共に撃ち出て死のうではないか」総隊長が言うと怒濤の声が上がった。そして出陣前…。
敵が動き出した。_察知されたか…!ムッ?神が動き出したのは後方だった。最初は何が起こったのか理解できなかった。半日して土埃があけてみるとそこには死体と残骸しかなく生きているのは自分達だヶだった。敵は西方に攻勢を仕掛けたのか?などという説が立ち上った。
だがいつまでたっても神は来ない。そして西方からの神の撤退を知らせる軍師が来た。
そしてこの日半分程度陣地が破壊されたB地区でも神の撤退が確認された。
神は何故撤退したのか。