死守命令
土埃がもうもうと立ち込めるなか青白い閃光・赤い閃光と殺戮の音がただ鳴り響いていた。その中に国際防衛軍は絶望的な戦いを続けていた。
ここはC地区だ。まあ地形は山や川たまに平地と不順だ。神に3日前から攻撃され既に残り4万で包囲されている。
炸裂音が聞こえれば地面に穴が開きそこにいたものや物資は弾き飛ばされる。両軍の兵器もブリキ細工のおもちゃのごとく壊されたものがあちらこちらに放棄されている。かつて生きていたのかすら疑うような死骸がこびり付いている物もある。
西部地区と中央方面に分割されている。西部方面に1万9000と中央に2万1000だ。最もこれが正確な数値なのかすら分からない。
C地区はオーディン率いる精鋭部隊でまたたくまに防衛網を破壊し、隙を与えず侵攻しついに昨日包囲したのであった。
その戦場の中心では国際防衛軍の最終砦があった。古城を最大限まで強化しているもので15センチ榴弾砲があったても、かすり傷程度しかおわないだろう。最も地下に司令官などがいる。
「長官。すでにわが陣地は包囲されています。明日早朝にでも敵の包囲網を突破し西部方面に転進しましょう」戦況を伝えにきた男に対しC地区防衛司令部ダグラス・ミードドットは「いやここが落ちれば我らは死ぬと思え。決して撤退は許さぬ。転進などという逃げ言葉を使うな」といい死守命令をだし決して撤退をしない覚悟だった。
報告に来た男は前線の指揮官に伝えようと外に出ると3メートル横で何かが炸裂し土砂に埋もれて、30分後ようやく出れた。もはや逃げ場所など無いのだと実感しつつ蹂躙されていく陣地の中で呆然と立ち尽くしていた。
E地区は産業文化が盛んな国が集まっていたためw4f戦車の保持数も結構ある。神の構成を幾度かはじき返しているが、消耗が激しく後何度耐えれるか分かったものではない。そればかりか神は宇宙戦闘艦より射撃を行い、陣地を破壊し戦車の機動を妨害しているのである。これでは勝ち目が無い。しかし国際防衛軍は勇敢だった。そしてキャチフレーズは悲しいものだった。「当たって砕けろ」。
B地区の神は入念に爆撃を行い、慎重に行動を行い多少の被害は出ているものの最新式の光科学技術により陣地を発見し手際よく破壊して行った。
しかし相変わらずの無音射撃や馬鹿でかい狙撃に悩まされているのだった。民間人は1パーセントしか死傷しておらず、その民間人というのは義勇部隊で偵察などを行うため外に出ていたものだった。
一方の神本国は「どうだヨーダスよ。作戦はうまく行っているか?」副大統領ミーダスは人間界侵攻のことを聞いた。「はいB地区方面はてこずっていますが他のところは2パーセントも遅れていません」
それを聞くとミーダスは唇の両端を上に上げると「そうかあと何日かかる」「フォチャースト帝国やボンボン王国が動かなければ後、2ヶ月で終わると思われます」「3週間短縮させたまえ」とミーダスが無理な話と分かっていたが言った。「分かりました。そのように前線指揮官に言いましょう」と微笑しつつヨーダスは退室した。
ヨーダスの退室1分後、副大統領は慌しく入ってきた男の話を聞き椅子から転げ落ちそうになった。「フォチャースト帝国のやつらが資源地帯を破壊しているだと!!バカモノー」とあってはならないことを聞かされたミーダスは怒鳴りつけたが、それでどうにかなるわけではない。
「こちら第23番地。フォチャースト軍の攻撃を受けている。対処できない。大至急援軍を要請する」「無理だあちらことらからその情報が入ってきて予備の部隊がまわせない」「早くしないと…」現場の神からの報告は大爆発の音によっていったん途絶えた。「どうした」「石油施設が爆破された。繰り返す石油施設が爆破された」このような悲惨な報告は神の領土すべていにおいて聞かれた。
混乱が収まるのはかなりの時間を要するようである。
どうも。相変わらずのスロー更新です。むしろひどくなってる気が…。
まあ打ち切りしないでやってみようかと思いますが、動画作成とかもして時間が割けませんな。