それぞれの戦い
D地区の防衛軍は半分以上がすでに蹂躙されまともな抵抗すらできぬまま兵力をいたずらに消耗させている。
毒ガス【レッドバルーン】を5000個以上投下し、攻撃機を200機以上を導入した。国際防衛軍は1万4000名の兵力を残していたが、戦車はほとんど破壊され火砲も弾は残り少ない。まあ数がもっとあったところでこの能力なら神に善戦することは無いだろう。
7,7ミリ自動小銃を3点バーストで撃ちながら12人~50人で横向き並び神がいる陣地に行進していったが、飛行し上からレザー等で屍に変えてしまった。
D地区は1万の兵力で総攻撃を開始した。しかし圧倒的な火力を誇る神にはまったくの無力であった。
「死ねぇぇぇぇ」「神がなんじゃあ!!地球から出て行け!!」
罵声を発しながら岩や木々から湧くように出てきて神に機銃を只々撃ち、撃ち、撃ちまくりそして倒れていった。戦車砲や火砲が遠くから援護射撃をしてくる。音が鳴り響き地面がえぐれ、土埃が舞い上がり少なからず神に損害を出させたが、戦況を変えるにはいたらず突撃した兵士は誰も撤退せず唯、前進して行った。
3時間がたちあたりには静けさが戻り1万人の兵士は戻ってこなかった。
ボンボンコマンドがこの日A地区に上陸してから半月ほどがたち全滅した。彼らの奇襲戦法はとても完璧なる物だった。
しかし、ついに隠れ拠点を発見され1人あたりに50名の神を向けた。神の最新鋭レーダー誘導型105ミリ砲に拠点からいぶりだされたボンボンコマンドは神からのレーザー射撃を幾十発受けボロ布となった。
ボンボンコマンドがこれまでに残してきた成績は神196名暗殺 車両100両以上 弾薬0.8パーセント爆破 兵器3パーセント破壊と決して少なくは無い。
しかし約15日で全滅したという事実で戦後「まったく無駄な死者を出したものだ」と評するものもいた。
全滅というのは数割の損失を受けたりするだけで全滅または壊滅規模といわれる。ボンボンコマンドは実は数人ばかしA地区に撤退している。
そのころボンボン王国を占領したフェバンダー抜刀部隊だが惑星の周りに完全機械化宇宙艦隊を配備し、占領地区統治部隊は抜刀隊から普通の師団になっていた。
では抜刀隊はどこへ行ったのか?
フェバンダー王国はこの時期、【特別軍事拡大措置法】というものを発布して国家予算の7割も軍隊に当てられたのだ。住民はそれでも厭戦気分にはならなかった。
元々この国食べていける分だけの食料は各家庭で自給自足ができる。というより、法律で義務付けられている。
同時に公共機関の1部停止などですんだ。まあこの国もとから公共という概念が無く個人個人の主義を重視していた。
フェバンダーが本格的な軍拡に乗り出していたとき、フォチャースト帝国は何をしていたのか?
フォチャースト軍は戦時には国家予算を5割使用としていた。また市町村単位で車や猟銃、武器を集めるように指示され、それを集めて
装甲車なり狙撃銃なりに変えていた。
また漁の仕事をしていたり運転免許を持ったものから義勇機械化部隊を編成までした。この義勇機械化部隊は神が人間界に侵攻し始めた時期から集められた。
現在は約7万名と300両の装甲車で一部の内地防衛軍としてされている。
されもう一度疑問を聞く。抜刀隊はどこへ行ったのか?