一話 神の存在
暦年526年 スーザ皇国のとある地方にて...
今俺は最東端にある港グリーシアにいる。
実に辺鄙なところだ。見渡す限り海 西を見れば技神がいる知の里がうっすら見える、北側にはかつて知神と力神が戦争したという戦いの地マレニアも見える。
約200年前、マレニアにて知神と力神が争いを起こした。
それはもう10年は続いたとされる、マレニアを見る限り激しい戦いであったことはわかる。勝敗はわからずじまいそのことを神に聴いたものはみな消息不明、この世界で知力之運命のこと は
神話以外での真実はわからない。
それほどまでに知恵が統治する西で力の神についての情報を得ることはができない。
なんか力の神って頭悪そうだから聞いたら教えてくれそうなんだよな~
そんなことはないか。
俺の思い上がりだな。
産まれた時から西と東で分けられたこの世界で昔から不自由に感じていた。
領土が狭かったりするわけではない。
でも、人間同士の関わりが浅い気がするのだ。
別におれは人間同士でワイワイしたいわけではないけど、もしもの時に人間同士が分かり合えないって不自由な気がするんだよな
もうすこし和平を結んでほしいところだな。
さて、俺が今グリーシアにきているのはほかでもない嵐の神 嵐神ミコトノガミに接触を図るためにフィブマニア諸島に行こうと思う。ここから船で20日といったところだろうか。
フィブマニア諸島 荒神の大地 双極島に神がいる。
嵐神がいるフィブマニアは一つの国ではなく、どちらかというと連合国に近しい
彼は孤高の神だ。知神たちとの交流を絶っている
それなのにいまや知神のなかでトップ3だ。文神が言っていたが彼は200年前は知神のなかで知恵のない神だったと言っていた。
しかし彼は今やトップ3、、、その上彼はほかの神たちとの交流を絶ち切ってその地位に乗り出した。
そのことも含め彼に合う機会がほしい
文神のように簡単に会えるような保証はない。
だからと言って会いに行かない選択肢はない
てなわけできょうはゆっくりこの港を楽しむ、もう半年はこの国に戻れないだろうからな。
もしかしたら港町のこのグリーシアなら嵐神のことについて話を聞けるかもしれない
「すいません!」
「おう!どうしたあんちゃん!」
「嵐神について何か知りませんか?」
「嵐神か、、、?」
「はい、、失礼な話でしたか?すいません」
「いや、そういうわけじゃない、嵐神は昔50年ほど前だったかな。この港に一度だけ訪れたことがある。その日は特段空が明るかった日、この港で嵐神はこういった”もしも、この地にてスサノオを名乗る男が訪れた時我に通達しろ”とだけ言い残しすぐに去っていったな。それがあってこの港では嵐神におびえる者も多い。ゆえにあまりこの港で嵐神を好くものはいない。そもそも力神のなかで特に強いとされる三神がこの西側に現れることがあるかもしれないという知らせを持ってくるだけで怯えものだ。
ちなみにあんちゃんは嵐神について何の情報が欲しい?」
「まってください!そもそも力神の中で特に強い三神とは何ですか?僕東側について全くといっていいほど知らなくて、、、」
「そうか、三神というのは 戦神オーザトス 武神スサノオ 力神アレクトス の三人の神のことをいう
そのほかの 巨神アトラザ 鍛神へパウルカヌス 剣神ガラティンボルグ も強力だが、先の三神とはくらべものにならないほど非力だ。」
「三神ですか、、、あ、嵐神についてですが接触する方法を知らないかなと思いまして、、、」
「接触か、あいにく神に接触する方法などただの港人にはわからんな、、、すまない」
「そうですか、、、ありがとうございます」
「おう!あんちゃん!また何かあったら聞いてくれー!港のことについてはいくらでも教えれるからな!」
しかし、いいことを聞いたな三神か、、、知神でいう賢者三神にあたるのか?
知神は上から 数神ラヌマジャヌス 天神ヴァルキュリオス 嵐神ミコトノガミ
理神ユニアン 技神アスピオス 文神オサム
神は下の位にいる者でもありえない知識と力を持つ
そんな彼らが戦争を200年前に、、、想像するだけで身の毛がよだつな。
明日にそなえて瞼を閉じた、、、