24 2つ目の役場オススメ商品
異世界生活17日目。
今日の朝ご飯はシリアルとカフェオレ。
ヒカリちゃん達にも食べてみて欲しくて、今日の朝ご飯は私が準備すると宣言していたんだ。
好評で良かった。牛乳は冷蔵品の為、私が管理しているので、飲んだり使いたい時は言ってね!と伝えてある。
今日は仕事後飲みに行く日。2人には昨日の夜に伝えた。
その時に新商品をどうするかも話し合って、たわしを販売する事にした。1000イエン。
他に食器用洗剤とスポンジも今日から販売開始なので、一気に増えると分からなくなっちゃうからね。
それと生理用品は10個毎にビニール袋Sサイズに入れて販売する事にした。
おむつは10個入らなくて5個ずつビニール袋に入れて販売する時は2セット渡す。
その場で数えると時間がかかるためあらかじめ準備する。
さて、アビーさんの所にお弁当貰いに行って、オープン準備をしよう。
オープンする前に出勤して来た孤児院の子達に牛乳を配る。1人コップ1杯だがみんなの健康の為に。荷物を減らしたいのは内緒だ。
お店のスタッフも丁度いいし、平和だなーと思いつつ生理用品の小分けをしていると来客があったようだ。
呼ばれて行ってみると冒険課の課長ジェイソンさんと誰かだ。
「いらっしゃいませ。下着の受取でしょうか?」
「それもなんだが、もう1件商品の取引をお願いしたい。それと今日下着を400枚お願いしたいと思ってるのだが大丈夫だろうか?」
「ありがとうございます。準備致しますので、まず先に前回同様休憩室ではありますがご案内致します」
来客の2人を案内し、今日出勤のB組のフランクくんに下着400枚になったから後2箱の準備を頼む。
「お待たせしました。下着は今準備しておりますのでお帰りの際にお渡ししますね」
「ありがとう。助かる。もう1件の商品というのが、トイレットペーパーで、こっちの住民課係長から説明させて頂く」
「住民課係長のシーナと申します。こちらのトイレットペーパーを役場全体の利用と販売を出来ればと思いまして伺わせて頂きました」
話を聞くと、役場のトイレに設置したいのと、住民課、冒険課、商業課の全てでオススメ商品として販売したいそう。
まず住民課では、家を借りる際に販売している家具や雑貨の所で販売。
冒険課では下着と同様に販売。
商業課ではお店が対象の販売。宿屋や飲食店のトイレに設置という事だ。
その全ての課の代表として住民課がまとめ役になり、シーナさんがいらっしゃったそう。
これもまた下着同様、安く卸せと言うわけではなく、ここでの販売の12ロール1000イエンの価格で購入し、それを役場で販売する。1ロールや2ロールの場合は、ここと同じ価格で販売し利益分は役場トイレのトイレットペーパー代に回すというやり方だそう。
さらに置き場として、住んでいる家の裏のフェンスを撤去し空き家を改装して倉庫にしてくれるそう。
これは数日かかるので最初は少なめで、倉庫が完成したら大きい取引となる。
またその土地の倉庫以外のスペースは自由に使って良くて家賃も変更無しだそう。
大分良い条件だ。こちらとしてはもちろんOKだ。
ただ1つ気になる事があり、今までの葉っぱを使わなくなるとその商売は困らないのかどうかだ。恨まれたら困るからね。
それを聞いてみると、その葉っぱには消臭効果があるらしく、トイレットペーパーを使った後に数枚を流して貰うのと、ポーション屋でその葉っぱを使った消臭剤が完成したそうで使う用途があるから大丈夫だそう。
ちなみに露店販売の時にシーナさんがトイレットペーパーを買ったらしく、それを普及させる為にポーション屋に葉っぱを使った消臭剤を依頼して完成したから、この話を進められたそう。うちと契約が決まれば出世らしい。新設される総合課の課長らしい。
とにかく恨まれたりする訳ではないなら私としても有り難い話なので受ける事にした。
受け渡しは水曜日以外にした。
倉庫が出来るまでは午前中と閉店間際の2回受け取りに来て、1回に20箱(600ロール)お渡しする事になった。
また、役場トイレにも設置してくれるし、倉庫付き土地も利用できるし、さすがに貰いすぎなので1箱30ロールで2000イエンにした。
でもさ、ちょっと待って、良い話には裏があるって言うじゃん?本当に大丈夫な契約かな?
「あの、トイレットペーパーの販売で大きな金額が動く訳でもないし、役場にとって利益があるように思えないのですが、倉庫付きの土地を代金無しで貸してもらって、そこまでのメリットはそちらにあるんですか?」
「それはですね、期待という意味も込められています。まず下着にトイレットペーパーが役場のオススメになりますが、役場のオススメ品というのはどの商品でも良いわけではなく判断基準は言えませんが、こちらで精査しております。そして選ばれた物を役場のオススメ品にするのですが2つ登録されているのも珍しい事で今後も良い品が出てくる可能性があるので今回の様な倉庫付き土地を渡しても大丈夫という判断になります」
「なるほど。それではよろしくお願い致します」
納得出来たので契約した。
契約は代金の事以外に役場での契約品は自店以外の販売は禁止となるそう。
既に宿屋で販売をしている事を伝えると、役場より先ならば問題は無いそう。
これは本人(私)を守る為でもあるそうで、安い金額で卸せとか他から言われない為らしい。
そして1品でも役場のオススメ品に選ばれると変なところから攻撃とか受けづらくなるそう。
攻撃すると役場に目を付けられちゃうようだ。
そして今からでも大丈夫ならトイレットペーパーも持って行くということだったので今ある4箱と下着4箱を渡し精算した。
今後は冒険課ではなく住民課の職員が来るそう。
そして総合課が出来たら、総合課の対応になるそう。
そしてお見送りし、裏の倉庫になるところを見に行ってみる。
今まで気にしていなかったが裏の家も結構大きな家だ。
丁度店の半分ぐらいだと思うから、そこも入れるとテニスコート3つ分の敷地になる。広くなるなあ。
店に戻り、仕事を続ける。
明日からトイレットペーパー20箱を2回、その分の人手が必要になる。今の人数でも大丈夫だとは思うが、また増やさないとかな..
それか働く時間を長くするかだ。
閉店後30分か1時間でもみんなで瓶に詰め替えだったり、箱に詰めたりすれば余裕そうだ。
送りに行った時、院長先生に相談しよう。
今日の営業も問題なく終わり、孤児院に送っていって、院長先生に相談。
30分働く時間を長くしたい事を伝える。
明日からそうすることになり、給料は1人1日2200イエンになった。
相談はすぐに終わり、みんなと飲み会!アビーさんの所に行く。
宿屋へ着き、奥の個室へ案内される。
今日は冷凍食品のおつまみで飲み会。
昨日食べた物も含め色々な種類を出してくれた。
餃子は二皿あって、サラダ油で作った方とごま油で作った方だった。どっちが良いか聞かれ私はごま油派だったが2人はサラダ油派だった。
とりあえずはサラダ油で作ることにしてみるそう。
フライドポテトはキッチンペーパーを敷いたほうが油がきれていいよと教えた。
キッチンペーパーはプレゼントしていたがあまり使い道が分からなかったようで、こういう時に使うのかと分かったようだ。
春巻は油をキッチンペーパーで拭いたらしいが敷くでも大丈夫だよと伝えた。
お酒は缶チューハイとウーロンハイ。
ウーロンハイの作り方と言うほどでもないが大体の分量を教えて、後は好みの問題と教えた。
缶チューハイは開けてコップに移すだけだから何も説明する事が無い。
宿屋では明日から冷凍食品のおつまみメニューを始めることにしたそう。もちろんお酒メニューも。