14 オープン初日
異世界生活10日目。
今日はオープン日だ。
バタバタな準備だったから忘れていることもあるかもしれない。
朝9時になり、宿屋に納品をするのと、エリスちゃんとガーネットちゃんとの集合場所にしている宿屋に向かう。
持ってきた荷物を渡すと、今日のお昼に食べて。とランチボックスを4つくれた。代金を払おうとすると、
「いつもいろいろ貰ってるんだからお昼ご飯はこれから毎日渡すわ!」
すでにいろいろとお世話になっているが、有り難く頂くことにした。
「ありがとうございます!新商品に使いそうな物とか出たら持って来ますね!足りなくなりそうな物とかもあれば言ってくださいね」
エリスちゃんとガーネットちゃんも待ち合わせに来たので店に向かう。
店に着き、改めて今日販売する物の金額や使い方を説明する。
・トイレットペーパー1ロール200イエン
・トイレットペーパー2ロール300イエン
・トイレットペーパー12ロール1000イエン
・女性用下着1枚1300イエン
・女性用下着2枚2000イエン
・BOXティッシュ1箱200イエン
・BOXティッシュ2箱300イエン
・生理用品10個200イエン
・生理用品30個500イエン
・紙石けん1ケース300イエン
・ベビー用おむつ10個200イエン
・ベビー用おむつ30個500イエン
商品が少なくなったら補充もお願いする。
商品は売れたら用意しているノートにメモを取ってもらう。
正の字の書き方を教え、それで売れた数をチェックする。
トイレや休憩する所も教え、遂にオープンだ!
10時になりオープンする。
お客さんが朝から並んでて店内が混んでいる!という事はなく、暇だ。
そういえば、宣伝してなかったわ。
販売はエリスちゃんが経験あるし少しの時間私が居なくても大丈夫だと思う。
ということで急いで役場に行ってくる。
役場に着き、総合受付で店の宣伝をしたい事を伝えると商業課を案内された。
商業課でその事を伝えると、A4ぐらいの紙を渡され、ここに宣伝内容を書くよう言われ、売っている物や場所等を書く。文字だけのポスターだ。
それを書くと、町の掲示板に表示されるらしい。
町の5ヶ所に表示出来るみたいで出店初日のみ無料で宣伝広告を出せるそう。
通常の宣伝費は1日500イエンらしいので、今日を含めた3日分お願いした。
これも何らかの魔導具のようで書いたものをスキャンして表示出来るみたい。
帰りに役場の入口にある掲示板を見てみると、4つ表示されてて、数十秒で次の4つに切り替わる。
日本のショッピングモールとかにもある液晶モニターの電光掲示板のような感じ。
ただ色が無いので動く新聞みたいな感じだ。
無事に宣伝も出せたので急いで店に帰る。
店に戻り、ヒカリちゃん達に大丈夫だったかを聞く。
問題は無かったそう。お客さんはその間に3人来てくれたようで、前に露店でトイレットペーパーを買ったことがある人と、後はご新規様だったようだ。
ご新規様もトイレットペーパーと女性用下着を買ってくれたそう。
宣伝は出したが一気にお客さんが来ることも無いだろうし一度作戦会議をする。
今日は商品の説明が無くて大丈夫な人のお会計はヒカリちゃんに担当してもらい、商品の説明は私とエリスちゃんがする。
レジ担当ヒカリちゃん。売り場担当が私とエリスちゃん。
ガーネットちゃんはヒカリちゃんの横に居てもらって、困ることがあったら私に伝えに来る伝達係にした。
割り振りはしたが、混んできたらエリスちゃんにレジに入ってもらったりヒカリちゃんに商品説明してもらったり臨機応変に対応するようにお願いする。
最初はバタバタしたが落ち着きを取り戻せた。
お昼休憩も順番に取れたし、レジも説明も順調だ。
みんなよく働いてくれている。
ヒカリちゃんは無口だから少し心配していたが、お客さんに聞かれたことにしっかり答えれているしレジも問題無さそうだ。
問題も無く無事に初日の営業が終わった。
エリスちゃん達を送っていく前にヒカリちゃんに孤児院の事を聞いてみる。
あまりに少ない荷物&所持金が気になっていた。
孤児院に取られたんじゃないかと。
場合によってはエリスちゃん達を引き取りたい。
昨日よりも話してくれるようになったから聞くなら今だ。
聞いてみた。
どうやら孤児院を出る前に洋服は必要最低限以外は下の子達に残してきたそう。
お金も仕事が住み込みで決まったからそんなに無くてもいいかと孤児院に寄付してきたそう。
孤児院が冷遇だった訳ではなく、搾取された訳でもなくヒカリちゃんが優しいだけだった。
それなら良かったと一安心。
下着とワンピースを新たに買ったのでそれをプレゼントする。
孤児院に寄付する日用品類を持って、エリスちゃんとガーネットちゃんを送りに行く。
帰ったらご飯に行くからお風呂は先に入っててねとヒカリちゃんはお留守番。
院長先生に会い、ヒカリちゃんが上手くやれてるか聞かれ、問題ないどころか良く働いてくれることを話した。
また明日とエリスちゃん達と別れ、帰る前に雑貨屋に寄っていく。瓶を買わないと。
雑貨屋に寄り、瓶を見る。
ボディーソープ、シャンプー、トリートメント用に3種類欲しい。
約200mlぐらいだろうか、日本でジュースが入ってたアノ瓶に似ているものを見つけた。
その瓶の栓になるコルクも一緒に売っている。
目印になりそうなタグもあった。
麻紐に木のプレートが付いているものだ。ちょうど3種類ある。白、茶色、こげ茶。
勝手にこれを使って販売して大丈夫なのか店員さんに確認すると、商談部屋に案内された。
商談部屋に行くとおじいさんが居た。
会頭のイアンさんと言うらしい。
「はじめまして、錬金術師のエリナと申します。錬金術で作った液体石けんの販売を考えておりまして、こちらで販売されている、瓶とコルクとタグを使いたいのですが…」
断られたらどうしようと思っていたが、すんなり話がまとまった。
私に瓶、コルク、タグを1セット300イエンで販売してくれる。
タグにはエリーズと入れてくれる。
それに液体石けんを入れて、販売する。
買った人は中身が無くなったら瓶を持ってきて中身を買う。
瓶入りの液体石けんはこの雑貨屋と、私の所で販売する。
この雑貨屋で販売する分は700イエンで買い取ってくれる。
販売価格は2つの店で揃えて1000イエン。ボディーソープもシャンプーもトリートメントも同じ値段。
中身のみは私の所で販売する。
計量カップは3つくれる事になった。ラッキー。
そして、販売開始前に3つとも試す用で提供する事になった。その分の瓶はくれた。すぐに用意が出来るので、一度帰ってから持ってくる事になった。
使ってみて問題があった場合は契約中止となる。
問題がなければ、タグを作ってくれて販売開始となる。
タグを作るのも時間がかかるので、早くて、1週間後ぐらいの予定だ。
今日の19時に閑話投稿します。閑話は短めとなります。おまけに近い感じです。
昨日でトータルPV1000いきました☆
ありがとうございます!グッドマークもありがとうございます!