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猫舌

作者: かかと

ツッコミ「はい、どうもー。以心伝心のたかしです。」

ボケ  『かずしです。』

ツッコミ「以心伝心です。よろしくお願いします。前回は料理のことを議題にしましたね。」

ボケ  『料理というか〆についてですね。』

ツッコミ「実は私、猫舌でして。」

ボケ  『わかっているよ。そんなことを。』

ツッコミ「兄弟だからね。」

ボケ  『で、猫舌に対して語ろうと。』

ツッコミ「露骨に嫌な顔をしないでくれる?漫才になんないじゃないの。」

ボケ  『俺は違うからな。叫喚できないのよ。』

ツッコミ「わざわざ叫ぶ必要はないのよ。文字でしかわからんし。共感な。かずしも猫舌だったような気もするけど。」

ボケ  『最近、克服することができたからね。今はもう熱いものを食べることができるようになった。』

ツッコミ「へえー、そうなんだ。そのやり方をぜひとも教えてくれ。」

ボケ  『えー。断る。』

ツッコミ「なんでだよ。教えてくれたっていいじゃないか?私は熱いのが苦手ですぐにやけどするんです。だから、教えてくれって。」

ボケ  『ゆっくりと食べようとすれば大丈夫じゃない?』

ツッコミ「いや、それでもやけどするね。」

ボケ  『仕方ないな。こうやって…。』


 かずし、大きな動作で手を口へ運ぶ。たかし、首をかしげる。


ツッコミ「…、お前、手づかみでご飯食べてんの?今日、初めてみる光景で脳がおかしくなりそうなんだけど。」

ボケ  『そうそう。こうやって食べてると食べてるっと感じるから。』

ツッコミ「…、ようわからんけどそれでいいよ。やってみて。」


 かずし、何かに手を当てている。意を決し、手を伸ばそうとするが、ひっこめる。


ツッコミ「何やってんの?」

ボケ  『ちょっと待ってよ。』


 かずし、深呼吸をしながら手を冷やす。手を伸ばそうとするが手を振っている。


ツッコミ「お前、そもそもつかめないじゃないか。本当に手掴みでご飯を食べているのか?」

ボケ  『勇気がいるんよ。ちょっと待っといて。やるから。』

ツッコミ「不安だ。」


 かずし、体を前後に揺らして助走をつける。手を振っている。


ツッコミ「熱いんか。そもそも食べてないじゃないか?ていうか体を揺らす意味はどこにあった?」

ボケ  『次こそ行くから。気合を出すために体の助走がいるんだ。』

ツッコミ「まあ、いいけど。早くしてよ。そして、めっちゃ不安だ。」


 かずし、手を震わせながら口へ運ぶ。手が震えて口にあたる。口の周り慌てて拭っている。


ツッコミ「めっちゃ熱そう。猫舌とかそれ以外の問題じゃない?まだ手を振っているし。もうすでにやけどしてんじゃないの?毎回そうやって食べるのは結構大変だよな?」

ボケ  『実は俺、ぬるま湯くらいの温度でしか食べ物を食べれないんだ。』

ツッコミ「俺よりも猫舌じゃないか!」


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