『It's Franz Schubert』
『It's Franz Schubert (イッツ・フランツ・シューベルト)』
陽はうららかに満ちたれど
いかで さびしき楽の音よ
弦は けなげな乙女のように
水面を揺らして思いにふける
打鍵は夢見る 詩人のように
いとしき人を求めさまよう
It's Franz Schubert
It's Franz Schubert
ああ 野辺に咲く百合よSchubert
歩みを止めて空を見れば
音なく流るる天の川
時ははるかに過ぎたれど
かの人思わぬことはなし
宇宙の息吹を我に伝える
たえなる調べよ永遠に響けよ
It's Franz Schubert
It's Franz Schubert
ああ満天の星よSchubert
今回の歌詞は、これまでに紹介した2曲とは、ずいぶん趣を異にしています。
一人称の、心模様を描いた歌詞ではなく、クラシックの作曲家、シューベルトについて語る、という、一風変わった歌詞だからです。
シューベルトは、優れた歌曲をたくさん書いた人として知られています。
有名な所では、歌曲集『冬の旅』、歌曲集『白鳥の歌』、『魔王』、『ます』、『アヴェ・マリア』、『子守唄』などがあります。
きっと、このうちの何曲かは、皆さんも、どこかで聴いた事があるはずです。
なんて、知ったかぶっている私ですが、実は、クラシックの歌曲は、まだ良さが十分には分かっていませんし、ものすごく好き、というわけでもありません。
ただ、時々聴いてみると、「歌曲も良いもんだな」と、よく分からないなりに楽しめたりします。
今回載せた歌詞は、シューベルトの歌曲を聴いた時に感じる、優しく慎ましく、そしてちょっと切ない、特徴的な雰囲気を、言葉で表したものです。
まさしくシューベルト賛歌、です。
シューベルトの小歌曲のような、穏やかなメロディが付くといいな、と想像しています。