第四話 魔法を使う。
よし、スキルも増えたことだし、打撲のせいで、身体が痛すぎて実行できなかった事をしてみるか。
俺は灰色の翼を広げた。
目を閉じて、身体に吹く風を感じる。
翼を上下に動かす。
地面を蹴る。
すると、浮遊感を感じた。
目を開けると、地面から足が離れていた。
俺は空を飛んでいた。
おお、これはなかなか楽しいな。安全を考慮してまだ上空に出るつもりはないけれど、強くなったら大空を飛翔してみたいな。
目標が増えた。
さてと、これからどうしようか。
新スキルも増えたことだし、攻撃の手段を増やしてみるか。よし、実験台のネズミを探そう。
～数分後～
実験台発見。奴は何かを食べている。完全に油断しているな。
さてここからが本題だ。
俺の嘴に部位変化［硬」と部位変化［鋭］をかける。
それからは何時も道理の奇襲だ。
頭を押さえて、
首元に嘴をねじ込む。
するとネズミは、
「チュウゥゥゥッ！」
という断末魔を残し、大した抵抗もせず絶命した。
【個体名 なし のレベルが１上がりました】
【スキル 鋭硬嘴Lv１ を取得しました】
鋭硬嘴か。名前は安直だが、レベルを上げればかなり強いと思う。
【称号 見習い暗殺者 を取得しました】
まじか。でも暗殺者としている事は同じか。まあ暗殺対象は、人間ではなくモンスターだが。
ステータスを確認する。
ーーー
ステータス
個体名 なし
種族リトルレッサーシュライク亜種変異種 天魔種
性別 男
状態 通常
レベル ２／１２（１上昇）
生命力 ３１／３１（５上昇）
魔力量 ４５／４５（７上昇）
魔力質 ３６（６上昇）
精神力 ６２（４上昇）
知力 １１０（４上昇）
器用 ２７（６上昇）
速度 ３６（７上昇）
筋力 ２４（５上昇）
体力 ２５（５上昇）
スキル
飛行２
魔力感知１
突っ突き３
気配感知１
身体操作１
変声１
気配隠蔽１
隠密１
部位変化［硬］１
部位変化［鋭］１
鋭硬嘴１
ユニークスキル
天魔の進化論
耐性スキル
落下耐性１
痛覚耐性２
空腹耐性１
睡眠耐性１
属性
無
称号
異世界転生者
托卵の犠牲者
唯一無二のモンスター
知能高きモンスター
見習い暗殺者
ーーー
昨日は一日が濃すぎて気が付かなかったが、
何気に目指せステータス脱一桁を通り越して、目指せステータス脱二桁になってるな。
まあいいことだ。
さて、次は何をしようか。
罠を作ってみるか。簡単な落とし穴。
と、いう訳で、罠を作って行きましょうか。
先ずは１メートル位の深めの穴を足で掘ります。・・・やばいな、この穴掘り速度だと一日かかるかもしれない。
【スキル 穴掘り１ を取得しました】
・・スピード上がった。
～１０分後～～
【スキル 穴掘り１ のレベルが１上がりました】
１０センチ位掘れた。
～更に１５分後～
【スキル 穴掘り２ のレベルが１上がりました】
更に３０センチ位掘れた。
～更に更に２０分後～
【スキル 穴掘り3 のレベルが１上がりました】
更に更に６０センチ位掘れた。
４５分間、ひたすら穴を掘り続けた俺は、細い枝を２０本ほど格子状に重ね合わせ、その上に落ち葉を敷き１時間ほどかけて穴を完成させた。
仕組みは簡単なのだ。が、如何せん時間がなかなかにかかる。
【スキル 罠作成１ を取得しました】
今回は運が良かったから良かったものの、次からは気配隠蔽を使って作業しなくては。
さて、スキル開発をしようと思う。
今回は、遠距離の攻撃手段でも作ってみようと思う。
俺は無の属性を持っているはずだ。
無かったら、普通に なし になると思うからだ。
名前が なし になっているからな。
と、いう訳で、無属性魔法を作る。
まずは魔力感知で自分の中に流れる魔力を感じる。
温かいものが体中に流れているのを感じる。
これが魔力。
それから、その魔力の流れから魔力を分け引き延ばしていく。
飴細工のように、と言った方が解りやすいだろうか。
体内で魔力を練り上げるのだ。
飴のように。
【スキル 魔力操作１ を取得しました】
そしてその魔力の塊を圧縮し、回転をかけて発射する。
（無属性魔法 魔力銃）
【スキル 無属性魔法１ を取得しました】
その威力は折り紙付きだった。直径５０センチ程ありそうな木を、きれいに貫通していた。
まだLv１なのだが・・・・
その代わりか魔力消費が激しいのだが。
ーーー
魔力量 ２５／４５
ーーー
一気に２０も持っていかれた。
これは最後の手段だな。
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