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王都にて

冒険者生活スタート

でも・・・・

登録を無事終えてオーデル達と一緒に今夜の宿のお勧めを聞くと


「それはやっぱりあそこだよねMの宿」とマギー


「Mの宿?」とヤマトが尋ねると


「通称なんですがマーガレットさんに弟子入りした人達が始めた宿で宿の看板に必ずMの意匠がついてる


んですなのでMの宿」


「大抵の村や町にはあるし値段も良心的で当然ご飯もおいしい」


「なるほど」


「俺たちはそこに行くけどお前もそこにするか?」


「空いていたらそこにしたいな」


「それじゃそうするか」


数分後宿に到着


「意外とギルドに近いんだな」


「ギルドのあるあたりはほかにも商業に魔法に錬金あと鍛冶などのギルドもあるからな立地のよい場所に


この宿は建てられたんだ」


そう言ってオーデルは宿の扉を開けると


「ただいまイベリアさん部屋ってあいてるかい?」


「おかえりオーデル今なら空いてるけどまた客を連れてきてくれたのかい?」


「ああ新人のヤマトを案内してきた」


「いらっしゃい私はこの宿の女将でイベリアだよ」


「今日登録したヤマトです」


「うちは一律一日二食付きで100Gだよ」


「王都の他の宿が大体200~300Gなのを考えるとかなり良心的だしご飯のレベルが違いすぎる」


「そうよねここを知る前に泊まっていた宿なんて200Gなのに夕食がぼそぼそのパンと具の少ないスー


プだった」


「ふふありがとねでも安くてもよそに負けるつもりはないわよ」


「でも心配この宿を使っているほかのパーティーから聞いたほかの宿から値上げの要請が来てるのでしょ


う」


「ええでもおかしいでしょ今までこの値段でうちは十分利益も出ているのに値上げなんて」とイベリアは


にこりと笑みを浮かべる


翌朝ヤマトが食堂に行くと一人イベリアが朝食の用意をしていた


「おはようございます」


ヤマトが挨拶するとイベリアは


「おはよう早いのね朝食まではもう少しだから裏の井戸で顔でも洗ってきたら」と言って朝食の準備を再


開する


ヤマトは薦められた裏の井戸に行くと水を汲みジャブジャブと顔を洗うと部屋に置かれていたタオルで拭


くとすっきりして心地いい朝の空気が体に入ってくる二度三度深呼吸をしていると寝ぼけ眼のオーデル達


が井戸にやってくる


「おはようオーデル」


ヤマトが声をかけると


「おうおはようさんお前朝強いんだな俺は苦手なんだがやっぱり起きないとな」


ほかの面々もうんうんと頷きながら


「「「イベリアさんの朝ごはんを逃すのは惜しすぎる」」」と一斉に答える


「お前ら子供か?」とヤマトがほほえましげな視線を向けていると


顔を赤らめたマギーが「ヤマトも食べてみればいいイベリアさんの朝食が惜しくないレベルなのか?」


と続けてジョスも「そうですマーガレットさんが開拓村に行ってしまって涙に暮れる客たちをおいしい食


事で勇気付けMの宿を世に知らしめたここの朝食を」と鼻息荒くこぶしを握り締める


数日後ギルドについたヤマトが壁の依頼を物色していると


「ヤマトさんすみませんが個人指名の依頼を受けて貰えませんでしょうか?」とイドンがヤマトの肩に手


を乗せてにっこりと微笑む


「登録して間もない俺に指名依頼なんて誰が依頼主なんですか?」と尋ねると


「心配しなくてもあなたも知っている開拓村のロバートさんです」


そう言って依頼の紙を見せる


指名依頼


王都ギルド所属冒険者ヤマト殿貴殿に我が村までの開拓資材の護衛を依頼します


開拓村村長ロバート


「どうですか本当でしょうしかもまだヤマトさんが経験していない護衛依頼請けてみませんか?」


「それは構いませんが何があるんですか?」


「別に何もないですよ」と言うのだがヤマトが無言でじーーーーとイドン見つめると目をそらし明らかに


落ち着かなくなりだすしまいにはあきらめたように


「うう、話しますよ実は開拓村への物資や資材の流れが滞りだしているんです」と白状する


話によると開拓村に向かう荷馬車が必ずではないが届かないことがある


護衛を付けるような価値のあるものを運んでいるわけではないでほって置いたのだが薄気味悪いので顔見


知りのヤマトに付き添い兼護衛を頼みたいこれが本音らしい


「正直に言えばいいのに」


「あのしかし受けて貰えないと不味い事になるので・・・・」


翌朝ヤマトは開拓村に向かう馬車に乗っていた


御者の男は気のいい親父でヤマトが尋ねると気にすることなくヤマトの質問に答えてくれた


荷が届かない便は決まった御者の時ではないこと


御者たちはロバート本人か開拓村の者に渡して受け取りを貰っている荷の置き場所は開拓村の門の前か門


の中の倉庫だそうで村人総出で運んでいく事もよくあるそうだ


おかしいところは無さそうだったがでもそこに違和感を感じた


「なあ、総出で運ぶ時ってロバートさんが受け取りを書いているかい?」


「そうさなあそう言えばロバートさんではなかったきがするのうじゃがきちんと受け渡しは村に着いてか


らだし大丈夫じゃろ」


ヤマトの頭にひとつの答えが浮かんでくる


「なあおやじさん届かなかった時って途中から村の迎が付かなかったか?」


「よくわかったなわし等が来るころを見計らって迎えを寄こしてくれるできた村長さんじゃよあの人は」


ヤマトはにやりと笑うと


「なあおやじさんもし迎が偽者だったらどうしたい?」


「そうじゃな懲らしめて貰いたいかの」


「わかったそれじゃそうしよう」


「おーい村から迎えに来たいつも整っていない狭い道をすまないな」


「いやなにこっちはこれが仕事だ気にせんでくれ」


「それじゃいつものとうり一緒に行こう若干違う道を使うが気にしないでくれ狩人たちがモンスターを


追っているんだ邪魔になるからな」


そう言って先にたって案内するその村人に


「ロバートさんの奥さんのマーガレットさんはお元気ですか?」と尋ねると


その村人は「ああ元気だよ夫婦仲むつまじいよ」


声を上げそうになる御者に目をやるとヤマトはにこりと笑うと


「木こりのメルドワさんと息子のベン君も村の中を走り回っているんでしょうね」


「ああ親父さんにしかられてもあの子は村の中を走り回って遊んでいるよ、もしかして兄さんうちの村に


来たことがあるのかい?」


音もなくふわりと馬車から降りるとヤマトはにっこりと笑うと一瞬でその自称村人を気絶させた


驚く御者にヤマトは「さてとそれじゃあこいつを縛り上げるんでロープもらえますか?」


「しかしヤマト君躊躇なくいきなり気絶させたね」


「心配しなくてもこいつはロバートさんの村の住人じゃないですから」


「なぜ判るんだい?」


「一つあの小さい開拓村で仲間の家族構成を間違えるやつがいると思いますか?」


「二つ村をゴブリン達から守った恩人の顔を忘れますか?」


「確かにそうだこりゃまいった家族構成はまだしも命の恩人の顔を忘れるなんてあるはずないわな」


そう言って自称村人を縛り上げると馬車の中に転がすと馬車を走らせると程なくして開拓村によく似た村


にたどり着く馬車から降りた御者が


「ここほんとに開拓村じゃないのかい?」ヤマトに尋ねるとヤマトはうなずいて村の入り口で


「野郎共獲物が来たぞ出て来い」と叫ぶと大慌てで男たちが村の入り口に殺到する


そいつらの顔を見回したヤマトが一言「揃いも揃って悪党面ばかりだな」と言うと


そいつらを退かせて一人の男が前に出ると「悪党面ってのは正しいなここは俺たち盗賊達の村だからな」


と言ってげらげら笑うと「でこれだけの人数相手にお前一人でいきがるのかええ」と言いヤマトを睨み付


けるがヤマトは動ずることなくけろりと「あんたさ俺が一人だっていつから思っていたんだい?」と言い


放つが盗賊の頭は「お前に仲間がいない事はうちの斥候が確認してるんだよいきがるのも大概にしないと


命取りだぜ」


そう言ってヤマトを威圧するがヤマトは態度を変えることなく再度「だからいつから俺が一人だって思っ


ているんだい?」


そう言って空に一発のファイヤーボールを打ち上げると空で破裂させる


その時反動で轟音が辺りに響き渡るあまりの音に耳を押さえうずくまる盗賊達を取り囲むかのような人数


の冒険者たちが押し寄せる


あわてる盗賊の頭に「だから言っただろ俺は一人じゃないって」


「そんな斥候が見落としたのか?」と言って後ずさる盗賊の頭に「それも不正解この人数斥候の目から隠


せるわけないだろ」


「それじゃまさか・・・・・・」


「悪いほうの選択肢は潰しておいたつまり正解は斥候は全てこっちの人間がすり替わってみました」


「そんな馬鹿な・・・・」


「合言葉だのならあっさり白状したよ」


「え・・・・・・・・・」


「頭が足りないんじゃないのかい、今時山川月に太陽なんて」


顔が真っ赤になり立ち上がった盗賊の頭はヤマトに襲い掛かってくるがひらりと身をかわしたヤマトの一


蹴りで失神させられる見事なその姿に冒険者たちから歓声が上がる


別に用意された護送用の馬車に冒険者たちは盗賊達を次々放り込んでいくとオーデルがヤマトに駆け寄っ


てくると「ヤマト見事に嵌ったなあいつらの顔と来たら笑うしかないぜこれだけの人数の盗賊を捕らえた


ら一人当たりの分け前もたいした金額になるここに来るまでぶうぶう言っていたやつらがホクホク顔で盗


賊を分捕まえるんだから現金な話だ、だがお前どれぐらい在りえるって思っていたんだ?」


ヤマトはにっこり笑うと「さあどうでしょうでも善かったじゃないですか盗賊が本格的に活動する前に潰


せましたしそれにここも少し手を入れれば開拓村として使えそうですし」


そう言って満面の笑みを浮かべるこれにはオーデルもお手上げとばかりにため息を吐くがぼそりと「お前


もしかして最初からこの状況になるってわかっていたんじゃないだろうな」と言うとヤマトは振り返り口


元に手を当てる


絶望再び

次回暴食の軍勢

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