やっぱりいました空気の読めない愚か者
お約束の冒険者が・・・・
5
オーデルの案内で冒険者ギルドに辿り着くと
オーデルは足早に受付カウンターに行き顔なじみの受付嬢エルフのイドンを捕まえる
「イドン今帰った」
「オーデルさん早かったですねゴブリンの数が少なかったんですかそれとも村人が善戦したとか?」
オーデルは首を横に振ると
「俺たちのパーティーが到着したときにはもう終わっていたんだ」
「それじゃ開拓村は・・・・・」と言って立ち上がりかけるイドンに
「後ろに居るヤマトが一人で殲滅したあとだったんだ」と言ってヤマトをイドンの前につれてくる
「それじゃこう言う事ですかオーデルさんのパーティーが到着されたときにはもうすでにゴブリンたちは
討伐されていて彼を引率してきたと」
「ああそうだなんだったら俺のパーティー討伐の確認をしたことにしてくれていい事実ヤマトが討伐した
ゴブリンの山を見たしな」と言うと
カウンターの上に討伐部位と魔石の入った袋を置くと袋は重い音を立てる
イドンが中身を確認してもらいに奥に引っ込むと
一人の冒険者がオーデルに絡んでくる
「なあオーデルうそだよなそこの弱そうな奴がお前たちが辿り着く前にゴブリン達を殲滅したなんて」
オーデルは煩わしそうに
「ベルジュ前に忠告したはずだぞそのゴブリン並みの頭を何とかしないと命を縮めることになるって」
ベルジュは首をかしげると
「オーデル聞き違いだよなCクラスのお前がBクラスの俺がそこのヤマトとか言う奴より弱いって聞こえた
んだが」
オーデルはため息をつくと
「まちがえないぞヤマトはお前より強いぞ格段にな」
「なら俺がそいつの登録テストの相手を務めても文句ないよな」
ベルジュはにやりと笑みを浮かべる
「かまわんが死ぬなよ」
「なに!」
「こいつはおそらくSランクまで行くだろうその門出をお前なんかが汚すなと言ってるんだ」
怒りに体を震わせるベルジュが
「そこまで大言を吐いたんだこいつがあっさり負けたらただじゃ済まさんぞ」と言うとオーデルは
「金を賭けても構わんぞマックスの10でもな」と言って舌を出す
そこへ確認を終えたイドンが青い顔で戻ってくる
「お待たせしました今確認が終わりました状態から説明どうりほぼ同時に集められたものであるそうで
す」
オーデルは「それで報酬はいくらになる」
「未登録時ではありますが討伐報酬は規定どうりお支払いしますし討伐ポイントも登録の上付けさせてい
ただきます」
ここまで言って一度言葉を切るとごくりとつばを飲み込むとイドンは
「報酬金額は合計で20000Gになります」
息を呑む周りの冒険者たち
「これはギルド登録から期間最短で最高金額なります」
とイドンが続けるとベルジュが絡む
「イドンさんよそのお強いヤマトとやらの登録テストの相手俺がやってもいいよな」
「ちょっと待ってください彼の登録はテストなしでも構わないとギルドマスターが」
「すまないがもう納まりがつかないんだよ、このヤマトは俺より強いらしいだったら下からではなくある
程度上から上がってもらったほういいよな」
「ですがそれには推薦者が必要ですし」
それを聞いたベルジュはにやりと笑ってオーデルを指差すと
「オーデルが推薦するそうだ何でも将来のSクラス候補だそうだ」
イドンはオーデルを見ると
「オーデルさん本気ですかBクラスのベルジュさんに彼が万に一つでも勝てると言うんですか?」
と心配げに尋ねると
「逆に聞きたいんだがベルジュ程度に勝てない奴がたった一人であの数のゴブリン達とキングとナイト2
匹殲滅できると思うのか?」
とこともなげに言って笑みを浮かべる
数分後ギルド地下修練場
中央にこれから戦うヤマトとベルジュそれに審判役のイドンが集まっている
「テスト内容は単純な強さです魔法の使用は認められませんあとヤマトさんあなたの合格条件はベルジュ
さんを失神あるいは降参させることです」
ヤマトがうなずくと二人から離れ開始させる
開始早々ベルジュがその体躯に似合わぬすばやさを見せて手にした大剣を叩き付けるがその大剣が捉えた
のは地面だった
ひらひらと避けるヤマトにいらだったベルジュが
「やっぱりそうじゃねえかオーデルの馬鹿をどうやってだましたかしらねえがてめえなんかが俺より強い
はずがねえ」
そう言ってヤマトを馬鹿にする
「何か言いましたか?」
そうヤマトが言ったとたんベルジュ以外は空気が変わるのを感じていた
「馬鹿だなあいつヤマトを切れさせやがった」
「えっそれじゃヤマトさん攻め倦んでいたんじゃなくて」
「ああせめて立つ瀬のあるやられ方に苦心していたんだろうだがここからはたぶん容赦がないぞああ見て
みろよけながらきっちりやり返してる」
オーデルが指摘するようにそれからは容赦がなかった
「どうしたんですかこの程度で失神しないでください」
そう言ってヤマトに打たれて崩れ落ちそうになるベルジュを逆に打って立たせると二度三度と打ち込むど
んどん一方的なり仕舞いには泣き出し最後は立ったまま失神していた
ベルジュを放置してイドンはヤマトをつれてカウンターに戻ると
ギルドカードを発行するためステータスストーンに触れさせた時に理解した
「この人は怒らせてはいけない」と胸に刻んだと言う
そのときのステータス
名前 ヤマト
種族 ヒューマン男
年齢 20
レベル 50
成長限界 無し
体力 EX
魔力 EX
腕力 EX
精神 EX
器用 EX
耐久 EX
俊敏 EX
幸運 E
固有スキル
真理の目 EX
武器を選ばず
体術極み
マナの申し子
この世界において強者達人と呼ばれる基準はステータスのいずれかがSSになることであることをヤマトは
まだ知らない
登録が終わって
次回王都にて