超えろ邪神の試練
命賭した邪神の試練
ヤマトは涙を拭うと腰に携えた刀を抜くと
戦いが始まる互いに相手の斬撃をかわしながら斬りつける
あたりに響く刃同士がぶつかり合う音
押し寄せるモンスターはすでに無く人々の視線が集まる中
希望=ヤマトと絶望=邪神は剣を交え続ける
最初はヤマトを応援する声だけだったのだが次第に
「邪神様わだかまりを吐き出して俺たちと生きてみませんか?」
「そうだ死んだらつまらんでしょうが」
そう言って邪神を思い留まらせようとする声が上がる
「だそうですよ、生きて償いませんか?」
「気持ちは嬉しいがやはり私は死なねばならぬようだお主と剣を交え続けるほど体の中で澱みが活性化し
ているのがわかるこれを残すわけにはゆかぬ」
邪神は苦しそうに答えると一旦離れると姿勢を正すと
「いつまでも続けていたいがこれで終わりにしよう人の子よ」
そう言うと邪神はその全身に邪気を纏うと
「これが私の全力である私を超えていけ人の子よ」
そう言って微笑むとヤマトを待ち受ける
ヤマトはその姿に悲しき覚悟を感じそれに答える様に中段に構えると
意識を集中していくそしてそれは辺りを静寂に包みこむ
時が止まったような中ヤマトは一直線に邪神へ矢のように飛び出す
待ち受ける邪神をその刃に捕らえる
邪神の後ろに立つヤマトに人々が気がつくと
糸が切れたかのように邪神は地に倒れていった
「見事だ人の子よよくぞ私を超えてくれたありがとうさらばだ」
邪神はそう言い残しゆっくりと目を閉じていった
ヤマトは刀を鞘に戻し手を合わせると
「今はただ安らかにお休みくださいこの世界は皆で守っていきますので」
そう言って今は旅立った神の冥福を祈っていた
試練は終わったが・・・・
次回真に絶望をもたらす者