最高神降臨甦る希望
世界に希望を取り戻すため最高神が降臨します
そして・・・・・
14
国王達とともに人々の避難を助けていたヤマトが傷つき眠りについている
ギルドマスターも人々の避難を助けるため盾となって行方不明になった
冒険者ギルドには僅かに残った戦力が集まっていたがモンスターの物量に押され皆傷ついていた
「俺たちはもう終わりなのか?」
冒険者の一人が口にする
「あきらめるのか?」
別の冒険者が口にする
「しかし物量の差が開きすぎているせめて彼が無事でいれば」
部屋の端で傷つき眠りについたままのヤマトに目を向けると他の冒険者達もつられたように目を向ける
「いい加減にしやがれこいつは登録して間もないのに全力で盾となり殿を務めたんだぞこいつが目を覚ま
すまでこれだけの人数がいるのに代わりを務めることもできねえのか?」
ヤマトに頼り切りの冒険者達をオーデルが怒鳴りつける
恥ずかしさに顔をうつ向かせるほかの冒険者たち
「早く逃げろここは俺が食い止めるから」
眠りについたままのヤマトの口から洩れると冒険者達は奮い立つ
「傷つき眠りについても夢の中でみんなを守っている奴がいるってのに泣き言なんて言っていられないか」
そう言い立ち上がり拳を握る冒険者先程自分が終わりなのかと発言した同一人物とは思えない顔つきだった
オーデルはヤマトに目をやると
「ヤマト任せろお前が目を覚ますまでは俺たちが人々を守るだから早く目を覚ましやがれ」
そう言って武器を手に他の冒険者達と一緒にギルドから出ていく
ギルドに残ったのは傷つき戦えない者たちだけだった
「ここはあの神殿じゃないか」
ヤマトは気が付けばこの世界に来る前に行ったあの神殿に立っていた
「それじゃあ俺はもう死んでしまったのか」
そう言って肩を落とすヤマトに
「お主はまだ死んではおらんよ」
そう言って肩を叩くじじ神
「そう君は傷ついて深い眠りが必要になっているんだけど事態がそれを許してくれないので精神を切り離したんだ」
そう言うC神
「急速に回復させる為には精神を体から離さんと悪影響を及ぼすのでな」
そう言うレゲエ風の出で立ちの老人
「もしかして」
「きちんと名乗っていなかったのうわしはこいつらに始祖神と呼ばれそしてそちらの世界では最高神と呼
ばれておる者だ、すまんのうわしが至らなかったがために苦労を掛ける」
そう言ってヤマトに頭を下げる
慌てるヤマトが「やめてください」と頼むのだが
「いやあの時にきちんとした対応をとっていればよかったのに追放するだけに止めてしまったこれは紛れ
もなくわしの罪じゃ改心してくれればと仏心を出したばかりにな」
そう言って始祖神は申し訳なさに顔をゆがめる
「じゃからお主に助けを送ることにした」
「え、たすけって言ってもあの世界で生存が確認されているのは」
「うむお主の寝ているあの都市にいる者たちだけじゃな、しかし地球にならどうじゃ」
「えっまさか」
「安心せい、強制はしてはおらんし当人達たっての願いなのだ友であるお主を助けたいと世界の滅亡の巻
き込まれようとも構わないとな」
「それじゃあまさか」
「あなたのオタ友は自分たちが安全な所にいることをいいとは思はなかったのね、たった一度の機会に命
を掛けて貴方を助けに行きたいと私たちに願い出たのよ」
そう言って笑みを浮かべるとヤマトに「貴方の友は終わった後で伝えられればいいそんな薄い関係ではな
かった貴方がつないでくれた絆を大切に思っていた」
頷くじじ神が「ああそうじゃ一度とはいえそちらで死ねば地球に戻ることはできぬと言っても怯むことな
く胸を張り頭を上げて我らに希った自分達に機会をくれと」
「ヤマトよ胸を張るがよいお主は自らの為に命を賭す友を得たのだと」
そう言って始祖神は微笑むとヤマトの肩を叩き「わし等も命を賭してくれる者たちを空手では行かせぬ、
ありったけの加護と地球では不要な力だがそちらなら活かせる物をお主の友達は持っていたそれを解放し
てあるし強すぎるがゆえに付けられていた枷もそちらでは無くしてある驚いたことにお前の友は全てそち
らに行っても戦えるだけの力を持っていた」
王都のギルドで眠るヤマトのそばに光とともに老人が降り立つ
驚くけが人達を癒すと老人はヤマトを癒し眠りについたままのヤマトに
「目覚めよ」と声をかけるそれまで固く閉じられたままだった目がゆっくりと開きそして力強く立ちあがる
ヤマトは老人に礼を言うと外へ駆け出していく
そして外に出たヤマトの前に命を賭して助けにやってきた地球の友達が取り囲むと無言で王都の入り口を指差して頷く
ヤマトもうなずくと走り出した世界の希望を取り戻す為に彼らの顔にはこれから大群に立ち向かう悲壮感
など微塵もなくただひたすらに友の為この世界の為敵を薙ぎ払うその闘志に満ち溢れていた
絶望を拒絶し希望を取り戻すために大群に立ち向かう戦士たち
次回戦場に降り立った希望