朝の過ごし方
こんばんは
葛西と申します。
初めてのエッセイは惚気に終わってしまったので(それはそれで嬉しい)今回はまた違った何かになるといいです。
前回に引き続き、パフェのミントを取り除くくらいの気軽さでサクッと読んでいただけたらなと思います。
いつも通り、ロフトから降りて洗面所で顔を洗う。冷たい水で、顔に残ったよだれ跡やら昨夜の夢の断片やらを洗い流す。
ドライヤーで髪を整えながら、1日の流れを考える(といっても私はベリーショートなのであっという間になんとかなってしまう)。部屋に戻ると、透明の計量カップにたっぷり水を入れ、キッチンの窓辺で朝日を浴びているガジュマルと金ちゃん(金ちゃんは金のなる木である)に水やりと挨拶をする。
「おはよう。今日は早起きでしょう。」
移動して、タンス側の窓際にいるバジルとパキラにも水を注ぐ。同じ挨拶じゃつまらないから、
「ハローハロー。美味しい?」
と話しかけた。最後にベランダの窓の前にいる、フィカス・ナナにも水をやり
「フィカス、そろそろ慣れてきた?」
と声を掛け、メジャーで高さを測ってメモした。フィカスは新しい家族の中で一番デリケートらしいのだ。
5枚切りの食パンを1枚(いつもは6枚切りのものだけど、たまたま5枚切りが安く売ってたから思わず買ってしまった)トースターで焼いている間、簡単に化粧を済ませる。リップクリームを最後に塗って仕上げるのだが、この後すぐにトーストを食べて牛乳もしくはコーヒーを飲むので跡形も無くなってしまう。
タンスを漁り、お気に入りのジーンズにTシャツを着る。最後に真っ白の腕時計とシルバーのイヤリングを片耳に付けて完成だ。
いつから中身を入れ替えていないのか、記憶が定かでないトートバッグ(ちゃんと確かめたわけではないが、スケジュール帳とペンケース、お財布と文庫本1冊、小さなメイクポーチが入っているはず)を肩にさげて家を出る。鍵をかけて、ついに3年間一緒にいる相棒のママチャリに飛び乗るのだ。