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12.乙女の暴走の前では補正はかたなしです。

もうすぐ、学校行事で遠足があります。これは学年ごとではなく、学校が指定した場所にクラス別で好きな場所に行くというものです。

本日の最後の授業時間で、どこに行くのか話し合います。

場所は、水族館・遊園地・博物館・学校の敷地内でピクニックetc. ...

ここで、なぜ庶民っぽいところばかりで金持ち特有の行く場所がないとは言ってはいけない。これは、ヒロインが攻略対象者をエスコートして新たな一面を見せて惚れさせるというイベントだから。そう、イベントなのです。


「先生は、プラネタリウムがいいなあ」

プラネタリウム。それは、ロリコン教師ルートに行くための必須選択。私は思わず、担任のロリコン教師を蔑んだ目で見た。

配布されたプリントを見ると、行く場所の説明が書いてあります。これは、庶民を馬鹿にしているのでしょうか?『金持ちはこんな場所には行かないぜ』という。その中の説明で私の心をグッと掴んだものがあります。それは、学校の敷地内でピクニックの説明文の中で。なんと、希望者は伝説のパンとたい焼きの姉妹品『たこ焼き・お好み焼き・広島焼きパン』と『ハムエッグ・スコッチエッグたい焼き』を食べれるそうです。これは、超難関のノーマルルートに確実に入る魔法マジックアイテムだったものです。どこで出されるかは、どの攻略サイトにも載っていませんでした。現実では、このピクニックの参加者のみ食べれる物なんですね。


プリントを読んでみんなが考えている途中で急にまどかさんは席を立ち、「お花を摘みに言ってくる」と言って、教室を出ていきました。

少しして戻ってきたまどかさんは、力を込めてこう言いました。

「プラネタリウムは、恋人同士で行く所です。遠足でわざわざ行く所じゃありません。寝に行くんじゃないんですよ。そんな所じゃ私が寝ます。それとも、暗闇で女子生徒にセクハラしたいんですか?最低ですね。教師の風上にも置けないと思います」

「先生は、そんなことでプラネタリウムに行きたいって言ってるんじゃない!」

「じゃあ、プラネタリウム以外のところでいいですよね?」

「そんなことは...」

「遠足は生徒が行きたいところを決めるんですよ。先生が行きたいところに生徒を付き合わせるのはおかしいと思います。違いますか?」

「そうだが...」

「それならどうして、『先生は、プラネタリウムがいいなあ』とか言ってるんですか」

「強制しているわけじゃないぞ」

「なら言わないでください。そんなこと言ったら、庶民の行くところを普段家族と一緒でもいかないところなので、影響を受けるじゃないですか」

「そんなつもりはないし、そんなことで決めないだろ!」

「わからないじゃないですか。現に、クラスの女子のほとんどがプラネタリウムにしようとしていますよ」

ホスト教師に好意的な女子がほとんどなので、そういうとそうなりそうですね。

私としては、ホスト教師ルートに入りたくないので断固阻止したいところです。

「そういう森川はどこ行きたいんだ?」

「ピクニックです」

「一番人気のないやつだな」

「それは偏見ですね」

「どこがだ?そんな所より、やっぱりプラネタリウムだろ。なあ、神無月」

この時にクラス全員、私の方を見ました。ピクニックと言えというまどかさんと男子(荻堂一真除く)の視線と勝ち誇ったようなホスト教師。

そして私は、「ピクニック」と答えました。そしたらホスト教師は、

「森川と友達だからって気を遣わなくていいぞ。本当は、プラネタリウムだろ。そうだよな。な、そうだろ」

と頭のおかしなことを言ってきたので、

「セクハラされたくないので、ピクニックです。それにピクニックの説明文を読みました?ピクニックの場所、ピクニックの時しか開放されない学校内でもめったに見れないとこですよ。この機会に見てみたいじゃないですか」

私がロリコン教師に対して、『プラネタリウムに行ったら、女子生徒にセクハラするだろ』発言を受けて、クラスのほとんどがロリコン教師を軽蔑した目で見て、『プラネタリウムだけは絶対にめよう』と心を一つにしました。


そして、遠足当日。めでたく、ロリコン教師からのセクハラを回避し、学校の敷地内でピクニックを楽しんでます。

荻堂一真が事あるごとに私に嫌みを言ってくるので、それを減らす意味で直樹お兄様にべったりくっついて行動しています。直樹お兄様の近くに行くとなぜか荻堂一真は近寄ってすら来ないんですよね。普段は用事もないのにわざわざ近づいてきて、暴言を吐いていくのに。何でもこのピクニック場所、理事長のお気に入りの場所なんだそうです。汚されたくないから、普段は入れないようにしているんだとか。

それにしてもなぜ、生徒会長は私を憐れんだ目で見ているのでしょうか?生徒会長と目が合った瞬間、思い切り目を逸らされました。


来年、ロリコン教師がクラス担任だった場合は、またピクニックにしようと思いました。

柳塚雅人(ロリコン教師)は、セクハラ目的でプラネタリウムに行きたいとは言っていません。純粋に、プラネタリウムが好きだからです。

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