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恋の受理

作者: じゅラン椿
掲載日:2025/10/17

 カップ麺出来ました。


 ほら一緒にいただきましょう。


 しょうゆ味、なのになんだか、甘い匂いがする。あれ?嗅覚が故障したのかな私・・・

と、首を傾げた。


 「おいしそうにみえるね・・・」

彼は箸をとり、湯気の立つカップに、手を伸ばした。


 夜のキッチン、狭くても居心地のいい空気。一つのカップ麺を二人で食べる、only one。


 私は照れながら、麵をすくって口に運ぶ。


 同時に"ふーっ、ふーっ"って、同時に笑った。(シンクロスマイル)


♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦


 初めてこのキッチンでカップ麺を食べた日の事を思い出した。同じしょうゆ味。一人で食べるカップ麺、3分くらいで、適当に食べた。

それは湯気とスープに注目され、時間を孤独と一緒に共有した。


♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦

 今は彼がそばにいて、それだけで、あったかい空気が約束される。


 「ねえ、これしょうゆ味だよね、蓋にもそう、書いてあったのに、甘く感じたけど、俺の舌がくるってるのか?」

彼も不思議に感じたのね、私はほっとした。


 「えっ、私も同じ、甘い匂いがしたの、嗅覚の故障したのかと思ったけど、言えなかったんよ・・・、これは絶品のあじなんだわ、きっと」

 そう応えながら、胸が高鳴るのを感じた。



 湯気に重ねた笑顔、二人の距離、心に麵が絡まる時間。


 「この時間が、シアワセだね」彼のササヤキが、部屋の空気に融合した。


食べ終わったカップの容器を流しに運ぶと彼が後ろからぎゅっと、抱きしめた。

心臓が割れそうだった。


 「次のカップ麺の味は"塩"にしよう」


その言葉に、二人でシンクロスマイル。



 私は心の中で"恋を受理します"と宣言したのだった。

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