表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/97

村の広場にて

「じーちゃん! ヨロさんだよ!!しゃべる鎧だよ!!」


リクの声が広場に響き渡る。

その声を聞きつけて、ぞろぞろと村人たちが集まってきた。

その数、十人、二十人……。

まさかの、ちょっとした祭り状態だ。


「おい、ほんとか? あの納屋の鎧が動いたって?」

「いや、動かないけどしゃべるらしい。さっきも神託を──」

「マジで!? 俺、昨日あれに手合わせたけど、特に反応なかったぞ……」

「それ、お前が無信心だからじゃね?」

「あっ……かも……」

「やっぱり……あれ、“神様の声”だったんだ……!」

「違うって! アレは“邪神の鎧”だ!近づいたら呪われるに決まってんだろ!」

「でも最近、雨もちょうどいいし、作物の出来もいいんだよな……」

「それは関係ない!いや、あるのか!? 神か!?邪神か!?どっちだ!?」


なんかもう、信仰と疑念と謎のテンションで村人たちがぐるぐる回り始めている。


(……おい、邪神に手を合わせて大丈夫か?

というか、手合わせる前にちょっと確認しような、常識的に……)


俺は地面に置かれたまま、ボヤくように言った。


「……落ち着けよみんな。こっちは動けないただの鉄の塊だぞ……」


「それが神の謙虚さか……!」

「騙されるな!見た目が立派なほど、内面はドス黒いんだ……!」


「いやほんと、どっちでもいいから静かにして……

マジで耳鳴りしてきた。頭痛い……」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ