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ヨロさんは異世界人

「よーし……じゃあ、連れてくね!」


「ちょ、待て。どこに。お前、俺をどこに連れてく気だ……?」


「村の広場! じーちゃんたちにも見せなきゃ!」


「やめろおおおおお!!!!!」


無情にも、俺はゴロゴロと納屋から引きずり出されていく。

ロープでぐるぐる巻きにされて、薪と一緒に。


鎧としての尊厳?そんなもの、村の土の上にこすりつけられてるよ今。


「……神具って、こんな扱いされんのかよ……」


ズル……ガコン……ゴトッ。


「おい、角ぶつけてんぞ。もうちょい丁寧に運んでくれよ……」


「ごめんごめん、石ころ踏んじゃった!」


「いや、どう見ても回避できたやつだったろ。

邪神も神の端くれなんだからさ……もっとこう、布でくるむとか、台車で運ぶとかさ……」


「ヨロさんって、怒るとすごい声出すよね!

最初、魔物が吠えたのかと思った!」


「……話聞かない子だな、お前……」


「ガアアー!って、バケモンみたいでさ!」


「おい、それ褒めてるのか……?それ。

あれは……まあ、昔の友達の影響で、たまーに叫び癖が出るってだけで……」


「友達ってどんな人だったの?」


「……うーん、メタルが好きなやつでな。

すぐカラオケでシャウト始めるし、CDジャケットはドクロだらけ。

最初はうるせぇなって思ってたけど……いつの間にか、慣れてた。っていうか、うつった感じ……」


「メタル?それって強いの?魔法の武器?」


「違う。音楽のジャンルな。

……まあ、異世界じゃ通じねぇか……」


「でもなんか、ヨロさんの叫び、かっこよかった。

神様って、ああいう声なんだって思ったよ!」


「いや、それはないだろ……」


「さっきのもう一回やって!」


「やらねぇよ……!!」

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