表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
TSって…そう。どうなるかわからない!  作者: 迅な_シスターズ
2/7

2 まずは…そう。どうするか!

遅くなってすいません。

 えぇ……。この僕がなんで女の子に……?

 どうしよう……。

 あ、でもよくよく考えたらこんな非現実的なことが起きる訳ないよね。

 ……ほらそこ!現実逃避とか言わない!寝たら治るかもしれないから、寝よう。おやすみなさーい。

 


 ………………はっ!

 目が覚めても体の違和感は消えていなかった。

 ……まぁ元から期待はしてないけど。

 そう思いつつ、もう一度鏡の前に立ってみるがやはり美少女が映るだけ。

 「……どうしよ」

 口から聞いたことのない声が出てくると、またもや違和感を感じる。

 「まずは……服、かな」

 思ったことをわざと声に出して、緊張を紛らわせる。

 そうだなぁ……。確か、妹が中高生の時に着てた奴が実家にあったっけ。ってことは、妹に連絡しなくちゃ。

 まぁ親より仲良いから相談しやすいかな。

 僕はスマホを手に取る。

 ……信じてくれるかな?まぁ妹こと箕来(みく)は昔からちょっとアホだからきっと大丈夫でしょ。

 ……?何か忘れてるような……?!あ、会社の事だ!どうしよう!……って今夏休みか……。だったら急いで考えなくても大丈夫かな?



 僕は箕来に電話を掛けた。そして数秒も経たない内に箕来が電話に出た。

 「はいはーい。お兄ちゃん?」

 「そうだけど、相談したい事があるんだけど……」

 「あれ?本当にお兄ちゃん?」

 と、箕来は疑ってくる。

 それはそうだ。兄の番号から兄ではない声が聞こえてくるのだから。

 ただ、今は信じてもらわなければならない。

 「うん、僕だよ。この件に関しては箕来が家に来てから説明するよ」

 「え?どういうこと?」

 きょとんとした声でで言ってくる。

 「箕来の古い服、具体的には中学生から高校生の時の奴全部持って、家に来て」

 「なんでそんなこと頼むの?」

 ちょっとアホなのになんでこう言う時に限ってこんなに疑うの!

 「とにかく僕の家に来て!そこで説明するから!」

 「え、まぁわかった」

 どうやら渋々納得してくれた。

 「一応聞くけどさ、お兄ちゃんってそんなに声高かったっけ?っていうか詐欺じゃ無いよね?」

 箕来、用心深くなったね……。

 「こんな詐欺がある訳ないでしょ」

 「確かに」

 「じゃ、また後で。…………ふぅー」

 良かった……。

 取り敢えず約束は取り付けた。

 今から箕来が来るまで暇だから、ネットで僕と同じ現象が起きてないか調べよう。




 ……と意気込んだのは良いものの、僕と同じ現象に見舞われている人は見つけられなかった。

 まぁだろうとは思ってたけど……どうする?

 ……何も思いつかない。

 そう考えながら画面をスクロールさせていると、一つの広告が目に入った。

 "ばーちゃライブ緊急募集!!"という物だった。内容は、今流行りのVtuberのオーディションを受ける人を募集、という事だった。

 ……せっかく女の子になったんだからやろうかな…?

 頑張ればお金も稼げるし、個人より企業の方が有名になりやすいし。

 まぁ一回、試しに応募してみよう。多分受からないけど。一応、ね。………………よしっと。



 そろそろ箕来が来るかな。だって僕の実家、今住んでる家の近くだし。近くだからと言って、この姿で出歩くのはまずいと思う。僕、捕まりかねないし。

 すると、チャイムが鳴った。噂をすればなんとやら。

 「はいはーい」

 僕はドアを開ける。

 「ありがと。……えっと、お兄ちゃんの娘さん?」

 彼女は驚いた表情でそう言った。

 「違うよ。僕なんかに童貞卒業が出来るとでも?」

 自分で言ってて悲しくなるなぁ……。

 「……その卑屈な感じはお兄ちゃんだね」

 と笑いながら言ってくれた。

 流石は僕の妹。

 「まずはリビングに入って」

 「そうだね。……なんか妹みたい」

 ニヤニヤしながら言う箕来。

 「変な事言わないでよ。箕来が妹でしょ」

 「黙ってれば可愛いのに」

 「うるさい。……それで、服は?そのリュックとカバン?」

 箕来を見てみると、1人で持ってくるには大変そうな大きさのリュックとカバンを持っていた。

 「そうだよ。重かったんだからね?」

 「……ありがと」

 「今の女の子の私でもキュンってしたよ!」

 と目を輝かせて言う箕来。

 女の子の箕来から見てもキュンってするほど可愛いのか今の僕。

 「はいはい」

 「むー。釣れないなぁ」

 と頬を膨らませる。

 「はい。これ荷物」

 と言って渡されたのはリュックとカバン。でも箕来が持ってきた物全てでは無かった。

 「あれ?じゃあ他の荷物は……?」

 「……ここに住む事にしたの」

 と、さも当たり前のよう告げてきた。

 「あぁそういう……え?」

 僕はあまりにも急過ぎて、変なことを言ってしまった。

 「いや"え?"じゃなくて」

 「えっと…ここに?」

 「そう。さっき言ったじゃん」

 「う、うん」

 「っていうかその見た目じゃ出歩きにくいでしょ」

 どうやら箕来の好意らしい。なのでここはありがたく受け取ろう。

 「大学は?」

 「大丈夫。それよりも自分の心配してよ」

 「う〜ん……。わかった。部屋は空いてる所を使って」

 「おっけー」


 こうしてTSした僕とその妹の同居生活が始まったのだった。

次回はもう少し早くします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ