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魔術社会の特異点  作者: 片魔ラン
Prologue
1/12

星が降る夜に

迷いましたが入れないと物語がどこに向かうのか全く想像がつかなそうだったので入れました。


誤字脱字等の報告、感想、評価お待ちしてます。特に読んでいて違和感を感じた点、悪かった点などを挙げていただければ幸いです。


「流れ星…」


 久方振りに見上げた空は美しく、そして残酷だ。一筋、そしてまた一筋と流星が空を駆けてゆく。

 きっと二十八まで数えることは叶わないだろう。それが、そこが俺の定めなのだから。高慢にも世界を動かし、終わりなき定めを終わらせた俺に与えられた罰なのだから。

 しかし、運命が朽ち果て、終わりを迎える日が来るのならば。


 願わくは、彼女達の未来に幸が待ち受けていますように。

 願わくは、輪廻の果てで、また出逢えますように。

 願わくは、お、れを…わすれ………



 煌く夜空の下、宝石のような輝きを放つ大地の上で一人の男が世界から消えた。

 遠く離れた屋敷で二人はその情景を感じ取り、涙が頬を伝う。

 

 愛しい人が旅立った。しかしその事実を理解した二人が浮かべるのは優しい微笑み。狂うのは彼の望むことではないから。笑い、前を見据えることを願っていると知っているから。


 二人は共に一枚の紙に目を落とす。彼が生涯で唯一書いた短い手紙。

 

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★


また会おう

 そう言えたのならばどれほど良かっただろうか

 喪う悲しみを与えてしまった

 遺される辛みを課してしまった

 

 先にはどのような景色が広がるのか

 爾今待ち受ける刹那は如何なる輝きを放つのか

 もしも進めないのならば

 在りし日の瞬間を捨て

 今を捉えてくれ

 歩みを続けるのならば

 折節振り返り

 過去へと目を向けてくれ


 あれだけ誓ったと云うのに

 何度も囁いたと云うのに

 最期にもう一度伝えたかった

 俺と云う存在が永劫に去るその前に


愛している


☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★


 拙い筆筋で書かれた言葉はこれからの支えに。道に。標に。

 二人は心に刻み込むように何度も読む。

 いつかまた、想いを言葉で伝える事ができる日が来るその日まで決してわすれぬように。




個人的に流星は願い事を叶える、と云う言い伝えよりも死を運ぶと云う方がしっくりくる…というかそういう認識で育ってきました。まあ、この場合は両方の役割を持たせてます。

そのうち加筆修正します。たぶん

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