中学生の全力青春物語
みなさんこんにちは春咲菜花です!祈念すべき私の30作品目は私のエッセイです!今までは跳び箱に挑戦した話、人に出会った話、親友と起こした大事件の話を書いてきましたが、今回は青春だなぁと思った話となっています!ちなみに、この作品に出てくる登場人物の呼び方は、実際に私がみんなを呼ぶときに使っているものです!本名からはかけ離れているので色々大丈夫です!!受験生が繰り広げるバカげた喜劇をお楽しみください!
「ねぇ、シャー芯ケースでタワー作ったりしない?」
私は後ろの席に座る親友、きやまに提案した。
きやまは怪訝な顔をして「え?」と声を上げた。
「とりまシャー芯出してくんない?」
「はい」
きやまは筆箱に入っている三個のシャー芯ケースを出した。
私も三つケースを出した。
そして、土台にする二本立てて、その上に横向きにしたケースを置く。
「これを高くしていくの」
「あー」
きやまはまたしょうもないことを始めたと言わんばかりの顔をした。
これも青春のうちだよ、きやま。
「ねー、うーたんとのっちもシャー芯ケース出してよー」
「いいよー」
「えー、めんどくさいー」
素直に四本出してくれたのがうーたん、めんどくさがったのがのっちだ。
二人もまたきやまと同じく親友だ。
渋々のっちは四本のシャー芯ケースを出した。
あとは……。
「たきまるとシンシアも出してよー」
と、親友であるたきまるとシンシアに声をかけた。
「やだ!」
たきまるは即行拒否した。
酷いよぉ〜。
「んー、私の持ってるのは筒状のだからなぁ……」
「あ、じゃあいいです」
筒状なんか置いたらバランスが崩れるじゃないか。
私達は多種多様のシャー芯ケースを積み始めた。
しかし、組み合わせ次第では崩れやすくなるから、全部を綺麗に乗せることなんてすぐにはできなかった。
「あ!ちょっときやま揺らすなよ!」
「ちょっと菜花!バランス悪い!」
きやまの机の周りは怒号が飛び交う戦場と化していた。
そんな感じの日がしばらく続いた。
先生を巻き込んで一緒にやったり、きやまが追加でシャー芯ケースを持ってきたり。
本当に色々。
定期テストの日は流石にやらなかったが、テスト週間明け、私達はまたシャー芯ケースタワー作りに戻った。
三段目までは普通に積めるのに、どうしても四段目の壁が高いのだ。
「組み合わせの問題か?」
「やっぱり下はこれで、安定感ないこれは一番上じゃない?」
クラスメイト達からは「休み時間の度に何やってんだコイツら」という視線を投げられるが、関係ないな。
私達は四段目への壁をぶち壊さなければならないのだから。
そして、この遊びをやり始めてから約一週間経った。
そんな時、奇跡が訪れた。
四段目の壁を越えることができたのだ!
私ときやまは歓喜した。
ついに成し遂げたのだと。
ちなみにのっちはクラスメイトと話していて、不参加だったが、私たちの声を聞きつけて戻ってきた。
そして「おぉ〜!」と声を上げた。
飽きて離脱していたうーたんも「やりやがった!」のような言葉を発していた。
我関せずだったたきまるとシンシアも「すげぇ」と声を上げた。
一番下の段は、分厚いケースが選ばれた。
これはのっちのだ。
同じものが二本あるから安定感が出る。
二段目は私のシャー芯ケース。
これもまた同じものがあるから安定する。
ちなみに二段目のケースの上に横向きで置いたのはうーたんの長めのケースだ。
次に私ときやまのケース、間にうーたんのケース。
そして、難関だったのは、立てるのすら難しく、安定感もないきやまのほっそいケースだった。
それを無事に乗り越え、のっちの持っていた立つことさえできない極細ケースを上に横向きで乗せれば完成だ。
しばらく感動を噛み締めていると、シンシアは筒状のシャー芯ケースを差し出してきた。
「上に置きなよ」
そう言われたら乗せるしかないよねー。
私はシャー芯ケースを受け取って、のっちがシャー芯タワーの写真を学校支給のタブレットで取るのに、ポーズをとって映り込み、そっとシンシアのシャー芯ケースを乗せた。
のっちが再びカメラを構えて写真を撮る。
その後、苦労して積み重ねたシャー芯ケースタワーは無事に全員でぶん殴って破壊しましたとさ。
正直、受験シーズンに何をしてるんだとツッコまれても仕方ないだろう。
でも、どこまでもバカバカしいことを、全力で楽しんだのは一生の思い出だし、私は最高の親友たちと出会えたと思っている。
四月からはそれぞれバラバラの高校に進む。
だから、バカげたことを全力で楽しむのもいいと思う。
それに、私にとっての青春は理屈もクソもないことを全力でやることだから、私はこれからも些細なことも全力で楽しもうと思う。
全力で楽しんで、全力で笑う。
そうやって三月まで過ごして、笑顔でさよならをする。
まあ、きやま、のっち、うーたん、シンシア、たきまるたちとは、卒業しても親友でいそうだけどね。




