45話
形勢逆転に次ぐ逆転、
さすがに今度はひっくり返ることはなく...
というか、コアが裏切った、もとい、コアの策略にまんまと引っかかったことが
心にきたらしく、
逆転の原因に思い当たった瞬間、一気に弱くなった
コアは囚われる際、一応のマスター扱いをしていたので、
それで舞い上がっていた部分があったらしい
ツンデレがツンの後のデレでキャップに萌えるように、
デレ(デレじゃない)の後のツンにギャップで燃えた
燃え尽きた
そんなこんなで、コアの奪還だ
.........?
なぜなにも反応を示さないんだ?
『おーい、返事しろよ〜、もうオレは砂になっちゃって会話も出来ないし、
早く現実に戻って、喧嘩うってきたやつぶっ飛ばしにいきたいからさ』
おかしい?
『現実に戻っちゃうからな?いいのか?本当に戻っちゃうそ』
違うだろ?
『いいんだな?せーのっ!...本当に、反応を示せよ』
わかっているはずだ
『最後の通告だ、早く返答をしろ。じゃなきゃ、まるで...』
異なる存在との融合で、素材にされたほうが完全な状態で取り出せる訳が無い
『まるで、お前が俺のために犠牲になったみたいじゃねえか』
あの刹那、そんな情報、一切混じっていなかった
じゃあ、あのコアにこの状況が予測できなかったのか?
それとも、あえて伝えなかったのか...?
...しなかったということは、する必要が無かったということだよな、
今、俺に出来ることは、信じることの他になにもない
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精神世界からの帰還、
現実での時間は一日と経っておらず、前回の精神世界へ入ったとき、赤子が児童になるまで
精神世界では何年も経過していたのが、一ヶ月ほどに短縮されていたのと同様
短くなっていたようだ
精神世界に入ったときにコアルームにいたのだから、でたときもコアルーム、
目的だったコアの奪還は、一応の達成を果たし、コアの本体に触れ、戻す
手を離し、声をかけようとした瞬間...
ーーエラーが発生、汚染されています。直ちに処理を始めます...処理完了予定時刻、112年2ヶ月ーー
『はあ?』
思わず声がでた
いや、人間で無いことがわかった以上、どれだけ長い時間でも待てないことは無いのだが...
問題を解決しようとして、問題が増えるなんて、
ーー...他ダンジョンコアを吸収することで、処理速度が向上可能、
ただし、そのためにはダンジョンを稼働する必要があり、月に約一ヶ月分の性能向上が見込まれない場合、
逆に処理完了予定時間が伸びる可能性がありますーー
...まあ、解決方法がわかっているだけでもいいと思うか
ということで、次の問題を解決しなくてはならない
狐のダンジョンマスターによる襲撃は羅刹に任せていたのだが、
大幅に低下した戦力では守りに専念する他に選択肢が無く、実際そのおかげで両者共に被害はほとんど無い
それを解決...いや待てよ?
何か知識が増えている...これはオレから奪った霊の影響か
増えた記憶のせいで間違った対応をしてはかなわないので、先に記憶の整理をしていると...
良いアイディアが浮かんできた
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そして、思いついた通りに計画を進めた結果、
シゲルという、人間で、代わりに表に立って活動してくれる駒を手に入れることが出来た
ヤツは「火魔法」スキルを習得していたが、魔法スキルは想像力と意志の力が重要なスキル、
学生時代から、理系で感覚的なものや想像力といった力が乏しく、
その上加齢により、さらに頭が固くなってしまったことで、それは実戦で使えるレベルまで昇華することが出来なかった、いわゆる落ちこぼれ
ただ、真面目で愚直、そのため知識は広く、そこそこ深く、
といった具合で、魔術に向いていた
見た目は人間の俺は簡単に接触ができて、
取引という形で利用することにした
しかし、情報収集を前と同じようにスライムに任せたため、把握しきれていないことも多々有った
例えば、ヤツは”火”に対して少し執着、憧憬があり、魔術の知識や、アイテムも
それに関連したものを欲しがり、これまでに手に入れた書籍の仕分けに少し手間取ったし
結局、(主に知能が高い配下たちが)働く結果に...
まあ、シゲルはきちんとこちらを攻めてきていたダンジョンを攻略し、
今もコアをせっせと集めてくれているから良いのだがな
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そんなこんなでコアが治るまで残り50年
狐が治めていたのダンジョンのコアで3年分、つまり、
魔物の平均的な強さがD程度で、階層が30程度のダンジョンでそれぐらいということ
AからGの7段階で難易度をわけたダンジョンの内、GとFはそこそこの頻度で手に入り、
E、Dは中堅程度の覚醒者が攻略に2ヶ月かかるため稀で、
C、Bはランカー(覚醒者たちの掲示板で二つ名で呼ばれるような上位層)が万全の状態で挑んで
なんとかなので手に入らず、
Aにいたってはランスロットが攻略した一つ以外、国に一つあるかないか程度なのもあり、
超高レア度のアイテムを排出するダンジョンを完全攻略するつもりのある国は少ない
というわけで、このままのペースだと何年かかるか...
グダグダやっている内に、ランスロットに先立たれてしまったら、殺せないからな
そろそろ本格的に動かないといけないかもしれない
『マスター!偵察班から、ランスロットが来日するという情報が手に入りました。』
...運命性を感じるな
今の俺のレベルは144、対してランスロットはレベル100にも届いていない
不安要素は神話級武器だけ、
他はこっちが圧倒している...ただ、もし、万が一、仕留め損なったら...
そう考えるたびに導馬の犠牲を無駄にしないよう、
ダンジョンコア集めと人類との戦争が同時並行は避けてきた、
しかし、十分に策を練れば逃がすことは無いはずだ
『...そうか、それなら、その時が来たら、やつを、討つぞ』
『わかりました。シャドー・ドミニオンどもに命令を出しておきますので、皆に準備させます。』




