間話 in中国
「...なあ、デュミナス、なんか俺達レアモンスター扱いされてるぞ?」
『キュ〜?』
「な〜、なんでなろうな?」
東雲天真が
怪物(頼光)から逃げた先は、中国
人も魔物も、今世界で一番争いの多い場所
そんな場所に墜落し、お得意の百面相と擬態で逃げ回りながら、いたずらに武具をばらまいて生態系を壊す
トリッキーなものばかりで印象に残りやすい...
そんな存在は、瞬く間に噂になり、掲示板で広まり、
人間には座敷わらし的な扱いをされ、
魔物にはとてつもなく美味しそうな獲物か、近づいてはいけない疫病神
しかも、デュミナスのスキル「奇跡の箱」がレベルアップして、
高レア度のアイテム...具体的には逸話級以上のアイテムに、
【伏魔殿製〜】が自動でついてしまうようになる代わりに、レアなアイテムが出やすい
つまり、日本にいたときのような行動は、売名行為になってしまう
「(伏魔殿よ!我らに武器を!邪悪を打ち払う力をお授けください!)」
「でもなぁ〜」
『キュウ?』
「俺、英語とドイツ語とフランス語、は簡単な会話程度は可能だけど、中国語はさっぱり」
「(伏魔殿よ!!)」
「まあ、ずっと同じ単語聞いてるし、伏魔殿っていってるのはわかるんだけどな」
どこ行っても、伏魔殿、伏魔殿って、中国語で叫ばれて
そうすると魔物も集まってきて...
俺は魔物を利用して楽しみたいのであって、利用されるのは...
「適当な武器を放出...したらしたで囲われそうになったことがあるし、いつも通りでいいよ」
『キュ!』
〜〜〜〜〜〜〜〜〜
〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「(今日は運が良い、北の新モンゴル帝国との交渉もうまく行ったようだし、巡回中の覚醒者たちは
噂の伏魔殿を見つけ、掲示板の情報通り、召喚された3体の魔物を倒したら、3つの高レア度武器が落ちたようだし、これなら多少の増長も許せるというものだ。なあ?)」
【伏魔殿製ククリナイフ】、逸話級
【伏魔殿製三面鏡】、逸話級
【伏魔殿製御猪口】、逸話級
「「「(は、はい...)」」」
村と読んでいいほど極小の国家が乱立している中、十分に管理運営されて残っている国のトップは
もちろんと言っていいほどに皆がみな、強力な覚醒者であり、
ただ運が良く、2つ3つ強い武器が手に入った程度で、下剋上が成立するほど、甘くはない
罰として御猪口は没収だ
...にしても
なぜ伏魔殿とやらは召喚した魔物の強さに比例しない、
強力な武具を落とさせるのか
蜥蜴の尻尾切り...?
いやまさか、違うだろう...か?
...尻尾が強力な武具ではなく、我々(武器を拾った者)だったら?
ドッカ~ン!
ッ!
「(なんだ?!何が起こった!)」
西の方から戦闘音
金属同士ではない...これは、魔物だ
ブー、ブー、ブー
警報が鳴り、非覚醒者が中央広場...村で最強の覚醒者であるトップのもとへ逃げるのは通常時には正解
冷静に判断できていると言える
しかし、今回に限っては失敗、悪手、
本来トップが非覚醒者の家族を守ってくれるから、その間に安心して魔物を倒すという
ことが出来ていただろうその行為は、むしろ邪魔になる
足手まといになるものだ
ドスン、ドスン、
戦闘音が聞こえる地点より遠方、
遠近法によって小さく見えるが、巨大な猿、
がこちらに向かって歩いてきているのがわかる
さらに、その猿から約100mほど離れた地点から足音が増え、それが村まで続いている
非覚醒者を猿の進行方向から逃れるように、北へ南へと避難を指示している間に戦闘音が止み、
目視可能な距離へ到達
「(ああ、伏魔殿、お前が逃げているのは、武器をばらまいているのは、
やはり尻尾切り、我々を餌にしていたんだな...掲示板に書き込む余裕は無し、
せめて一太刀、傷跡を残さなければ、気づくものも気づけない。うおおおお!)」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜
〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「デュミナス〜、今回のところ、小さすぎて嚥ちゃん物足りなかったかな?」
『キュ!キュキュ〜キュ』
「そうだな、今度はあえて嚥ちゃんの到着を遅らせて、成長させてから食べさせてみようか」
おおよそこの時代においても普通ではない会話から分かる通り、
武器をばらまくのは日本でもしていたし、
ただ、今回はわかりやすく規則性をもたせた事により、一部
無駄に高い知力値をつかって、見当違いな答えを出す場合があり、
掲示板がより混沌としていることが見て取れる
中国には、北京には竜ではなく、龍と戦かい、生き残ったという強者もいる
東雲の旅路は、西へ東へと遠回りをしながら、北へと進んでいくのであった
書いたか覚えていないけど...
tips
竜は邪悪なものだが、龍は神聖なもの、人のみで殺すようなことがあれば、
その体からは鱗が生え、牙が鋭くなり、少しずつ理性を失っていく




