表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
43/65

31話 不完全な解除

暗い...

氣を感じ取れない


ここは...


ーーマスター、なんで約束を無視したんですか?ーー


無視してない、ただ、危険と判断しなかっただけだ


ーーマスター、なんでナビを怒鳴ったり、話を無視したりしたんですか?ーー


ナビは所詮偽物、代替品に過ぎないからだ。コアじゃないのにそこまで尊重する必要性を感じなかった


ーー判断しなかった、感じなかった、...

マスター、やっぱりダンジョンの外に出るべきじゃなかったんですよーー


なにを言っているんだコア、戦いこそが俺の生きる意義だ、喜びだ

戦いを求めて何が悪い...


ーー戦いは別にしていいんですよ、でも...

マスター、私はマスターの中にいて気づいたことがありますーー


なんだ?


ーーマスターは人間じゃありませんーー


知っている。人々を殺して地上をダンジョン化したあの日から俺は人間じゃ無くなった


ーーいいえ、マスター、それは人間としての精神の話でしょう?

私が言いたいのは、マスターは、種族からして人間じゃなかったんですよーー


??

何を言っているんだ、氣を、肉体を一番理解しているのは俺だぞ?

この身体は間違いなく人間の肉体だ


ーー...たしかに、肉体は人間のそれですーー


ほら...


ーーですからパスが繋がったとき、マスターの情報が流れ込んできたときも気づきませんでしたーー


は?


ーーマスターの種族は”ゴースト”、...それも、単体で存在するのではなく、

群体で存在する”レギオン”でしたーー


おい待て、おかしいだろうが!

ゴーストならたしかに肉体を動かせるが、

氣のような正の力を使ったら自分にもダメージがいくだろ


ーーマスターの肉体は生きています...そして、肉体の持ち主はマスターで間違いありませんーー


おいおい、どんどん矛盾してきているぞ

生きているならなんで幽霊になんだよ

それに一つの肉体からどうやって複数の霊ができるんだよ

それより、本当にここはどこなんだ?


ーーここはマスターの精神世界、私が維持している封印を解きに、他のダンジョンのコアを使って

マスターが入ってきたんですーー


俺は新しいダンジョンを作ろうとしたはずだ

なぜそんなことに...

というかなんで俺は覚えていないんだ!


ーーマスター、先の質問、どうやって一つの肉体から複数の霊が生まれるのか、ですが...

違うんです。複数の霊から、一つの肉体が生まれたんですーー


それは不可能だ

非物質が物質を生み出せるわけがない


ーーそうでしょうか?E=mc2、エネルギーは物質を生み出せます。

魔力だってそういったことができるでしょう?そして、そのエネルギーは、地脈の活性化、

世界の変化によってもたらされていますーー


ーーつまり...根源的に、マスターと魔物の垣根はほとんど無いんですよーー


馬鹿な...

では...では、なぜ俺は白神山地のレギオンのように複数の意思がないんだ?


ーーそれは...わかりませんーー


そうか...

とはいえ、アイデンティティの喪失は免れないな


かなりゆう鬱だ

唯一良かったことは、

人間を殺すことに、全くの罪悪感や、責任を考えなくても良かったのかという

マインドになれたことだな


ーーそれは、元からあまり変わらないのでは...ーー


そうだな、

やることは今までと変わりはない

戦いをたの...


ーーそうではなく!というか、ここまでは前提の情報であって、本題は別です。

マスターは、ダンジョンを離れるべきではなかったということについてですーー


そこに戻るのか...


ーーダンジョン内でのマスターの精神はほとんど変わらず、安定していました。

しかし、封印後、おそらくマスターの力が弱まった影響で主人格以外の人格が表面に出始め、

精神が不安定になりましたーー


だから、女みたいにヒステリックになったのか...


ーー逆になぜ、ダンジョンでは安定していたのか不思議なぐらい荒れてましたねーー


なんだろう...何かの匂いとかが影響したのかな?


ーーすぐに戻りましょうと言いたいですが、実はお伝えしないといけないことがあるんです...ーー


まさか封印が解けなくなったなんて言わないよな?

そういえば、俺はなんでわざわざ他のダンジョンのコアを使って封印を解こうとしたのか

答えてもらってないし...


ーーそう、です。封印が、マスターの他の意識に乗っ取られちゃったんです!4個も!ーー


そう...まあ、この体は俺のなわけで、俺が乗っ取ろうとしたら封印は簡単に乗っ取れるしな


ーー無事な6個の封印はもう解いて、奪われた封印の奪還に全力を注いでいますーー


それは、俺も手伝うけど、2つ解けたら...8個目の封印が解けたらいったん帰りたいな

たぶん、それでも大体1月位かかるだろ?

あんまり長く開けすぎると導馬が心配だ


ーー了解しました。急ぎましょうーー


〜〜〜〜〜〜〜〜〜

〜〜〜〜〜〜〜〜〜

『おいおい、どうしたんだよオレ!こんなもんじゃないだろ?もう1人の自分を乗り越える、

なんて物語の主人公みたいな状況なのに’ニセモノ’の俺の方が主人公らしい戦況だぞ?』


最初は能力が同じでも、戦いなれていないオレなのか、俺が追い込んでいる側だった

だが、50回ほど拳を交えた頃には互角に、今では俺の方が劣勢だ


『最初は負けていても、成長して、強敵に勝てるようになる...まさに主人公だろ?

お前が、いくら生前強くて、強力な魂を持っていても...今じゃもともと一般人だった霊の俺に

こうやって、手も、足も、出なくなるほどに弱っている状態なら!

お前を吸収して俺こそが主人格になってやる!』


こいつはレギオンとして一つになっても、魂の状態がよかったらしく、

生前の記憶を持っているらしい...

それにしても...生前の俺が強かった?

なんでこいつは俺のことを知っている?


『余計なこと考える余裕なんで無いんじゃないの〜?

ほら!ほら!ほらっ!』


劣勢にはなっているが、こいつ、俺がした動きから学んでいるらしく、

真似しているわけだから、避けたり、受け止めたりと、回避や防御ばかりしているので、

素早く、堅牢な防御と回避に比べて、拳撃は軽く、足技はただ隙を見せるだけになっている


弱い相手だからと、舐めプしていたことに逆に救われた


『もしかして体力切れを狙ってる?無駄無駄!ここは精神世界だぞ

無限に戦えるわ!早く攻撃をしてこいよ、ビビリ』


好き勝手言ってくるが、無視して回避に専念する

体力が無限なのは最初からわかっているし、俺が攻撃してこないせいで真似できず、

焦っているのはわかっているから、わざわざその通りに動く馬鹿はいない


『いい加減っ、当たれよ!オラッ、オラッ、オラッ...』ひゅん、ひゅん、ひゅんっ


体力は無限だが、精神力は限りがあるというのに...


『ッ、その見下すような視線をやめろ!どいつもこいつも...あのコアもそうだ

名前もつけられず、ただの道具でしか無いくせに、”貴方はマスターではありません”だと?!

ふざけるな!オレは俺だ、ニセモノでも、付属品でもない...俺の物語の主人公は俺だ!

だから...お前らは邪魔なんだよー!』ビュンッ!ドッ!ガがガガガッ


ッ!!!


『隙を見せたな?俺がお前の真似しか出来ないと思ってたんだろ!?

精神世界ではイメージこそが重要、ここは、どこかコアルームに似てるだろ?

全力のお前でもこうやって壁をえぐりながらパンチをすることが出来ないほど頑丈なコアルームだ』


『何処かで俺には破壊不可能だと思いこんでなかったか?

イメージの空間なんだからやろうと思えば力なんていらないんだよー!』


ドスッ、ガスッ、ボコッ、ドカーン!


なるほど...イメージか、

それは苦手だな、新しい何かを想像するのは、戦いの才能とは別の才能がいるからな...

あばら2本、左腕の骨と、顎が外されたな...


『休んでる暇はないぜ!』シュシュッシュッ!


『んな!』


骨が折れていたし、初めてのまともな攻撃で動揺して避けられないと思っていたのかな

イメージで物を壊せるなら、イメージで傷も直せると思ったけど、

合ってたみたいだ


しかし、これは思ってた以上に精神力の消耗が激しい...

魂の状態が良いオレでも切り札のようにここぞという場所でお披露目してきたんだ

弱っているらしい俺の精神力では普通に動くので精一杯だ


『おかしいだろ!なんで治ってるんだ?!』


オレの素になった魂はあまり頭がよくなかったみたいだな


『うおっ!ちょっ、まっ、ぐあぁっ、うぅ...』ガクッ


戦闘中に呆けるほうが悪い、ありがたくボディに2発、顔面に1発、スネに1発入れたら、

倒れ込んで無防備になったので、絞め落とす


『お゙ぃ゙、や゙め゙ろ゙、ぜい゙じんに゙ざんぞばい゙らな゙い゙だろ゙...』


放すと、咳き込む様子もなく


『首絞めは、しゃべりにくくなるだけで、ダメージにならない。この勝負は、どちらかが諦めるか、

和解するかしか無いんだよ』


じゃあ、諦めるまで絞めてやろうとしたら、


『降参だ...お前の勝ちでいい。弱っているお前でこれなら、どっちにしろ俺に主人格は無理だ』


封印が解かれたのを感じたので、次の封印、次のオレのところに行くか


『がんばれよ...頼光様...最後の封印を乗っ取ったやつは、危険だぜ...』


何か後ろで声をかけられた気がして振り返るが、先ほどまでいたオレは消え去り、

静寂が、先ほどまでのオレの、自我の消失を物語っていた

※飛ばしていいよを書いてからあんま経たずに書いちゃった...

まあ、細かいことは本人たちはわかっていないから良いんだけどね

__________________________

だから、女みたいにヒステリックになったのか...

ーーちょっと!女みたいに...とか言わないで下さいよ。コンプラですよ、コンプラ!ーー

いいだろ、別に...

そんなの気にする人間はどうせほとんど死んだし

ーー読者にフェミやフェミ騎士がいるかもわからないのにそんなことを言うなんて馬鹿ですか!ーー

メタ発言過ぎるぞ

__________________________

こんなの書いて世界観を壊しそうになったことを懺悔します

メタ発言って、やっぱこのすばみたいなギャグ系にしか似合わないと思うんだ


※飛ばしていいよを呼んだ人はわかると思いますけど、頼光本人だからね、霊の一体の彼は主人公とは違って一般人だったし、結構昔の人だから、様呼びするのも自然だよね?まあ、彼は霊体になっても、

死後に出来た漫画とかアニメとかにハマって、霊生活をエンジョイしていたし、

自我が消えても、きっと何処か異世界にでも行って楽しんでるよ

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ