26話
「この物語はフィクションであり、実在の人物・団体とは一切関係ありません」
必要かわからんが、物語でヤクザとかを出すと、俺は詳しくないから万が一同じ名前の組があったら怖いからつけとく
ダンジョンは諦めて、適当にブラブラとシャッターの閉まりまくっている町並みを歩く
当たり前と言ったら当たり前で、さっきまでいたのは魔物あふれるダンジョンの入口、
常人...覚醒をしていないまともな人間がいつ死ぬかわからないような場所で、
平然と店で働くなんてことは出来ないし、食べにも来ない。
客層は自然とダンジョンを攻略しに来た覚醒者になるだろうし、
さっきの感じ、あの入口に入れるのはなんかの組織に加入しているやつだけみたいだ
福利厚生と言ったらなんだが、近くのプレハブ、あそこで加入者に食料を販売しているんだろう
美味しそうな匂いがしたし、携帯食を持っているやつは少ないように見える
俺はこう言ったらなんだが、コミュ力は皆無だ
それもそうだろう、記憶喪失の後、まともな話し相手はコアや羅刹、しかし、
関係性が主と従で、言葉遣いや態度がどうしてもそれに伴ったものになってしまう。
フランクに接することはおろか、丁寧になにか頼み事をするというのも心理的ハードルが高い
生き残っているような人間、特に覚醒者はクソだと知っているからだ
下手に出たら相手は図に乗り、バカみたいな要求をしてくる。そして煽ってくる。
そんなことされたら俺はもちろんブチギレるし、ぶん殴る。
ーーお金はどうやって貯めます?食料は?寝床は?ーー
もちろんわかっている。
ナビの言うとおり、人として入り込んだんだからそれらはきちんとしないと...
氣で自然からエネルギーを得ていますなんて少し前ならスピリチュアルなヤバいヤツ
今では高レベルの超危険なヤバいヤツ
つまり、ヤバい奴ってことだ
警察は...活動しているか知らんが、魔物がいないか見回るやつはいるだろう
野宿なんて間違えて攻撃されてもこっちが悪い
金が必要だ。カネカネ
ダンマスはDP稼ぎに明け暮れ、覚醒者は戦って金稼ぎに精を出す
皆世界が変わっても、何かの歯車なんだなぁ〜...
そうやって半分黄昏れながら裏路地に入る
『つけられてるよな...?』
ーーはい、後方200m以内を5.6人ほどが代わる代わる付いてきていますーー
そうだよな、2分おきに気配が変わるから勘違いかと思ったが、ナビが言うなら間違いない
ナビの探知能力は元の俺の探知能力と遜色がない
なにか狙われそうな行動...したかな?
金持ってそうな見た目じゃないし、襲われるようなきれいな姉ちゃんでもない
覚醒者を狙った行動?
どこにも所属してないし...いや、だからか?
スカウト目的?...だったら、なら普通にこいよって話だが
力をつけて調子乗ってるヤクザ者ならあり得るかな
『おい!でてこいよ。尾行下手くそすぎてバレてんだよ』
シーン
ーーでてきませんね。これではまるで勘違い男が自分は尾行されていると被害妄想して
独り、路地裏で変なことをやっているみたいじゃないですかーー
お前もつけているやついるって言っただろ!
実際、傍から見たらそう見えちゃうからやめろよ。恥ずかしい
「素晴らしい探知能力ですね。失礼、我々こういうものでして、」
すっと差し出された名刺には友禅会の錦織 藍花と書かれており、花の甘い香りがした
藍花だから、一瞬あいかって読むのかと思ったが、目の前にいるのは結構ガッシリとした体形の男
ヤクザなのになのか、ヤクザだから、なのか
結構ピシッとしたスーツ姿で、清潔感があり、後ろに隠れているスキンヘッドの巨漢たちがいなければ
カタギのの人間にしか見えない
『会の名前といい、花の香といい、あんたはヤクザじゃなくって染物屋かなんかか?』
友禅ってなにかと思っていたらナビが
ーー「友禅」とは、江戸時代に扇絵師の宮崎友禅斎が完成させた、布に模様を染める染色技法「友禅染」、またはその技法を用いて作られた着物を指しますーー
と、どっかのAIの大先生からコピペしたかのような回答をしてきたので、
煽り混じりに率直に思ったことを聞いてみる。
これで普通に、ヤクザならぶっ飛ばせるんだが、
覚醒して強くなっただけの一般人の可能性もゼロでは無いから面倒くさい
「いや、うちは3代以上前から極道やらせてもらっている」
なんだ、よかった。じゃあ遠慮なく...
「ただ、この名前でやってんのは、何代もウチの服作ってくれてる着物やにちなんでいてな
最近、そこのお孫さんに警察なれないと泣かれたんで、
いい機会だってんで、多分そろそろ名前は変わると思うわ」
...遠慮なくやってもいいのかな?というか、
着物系の名前つけるなら普通うちの方(近畿地方)でヤクザやらない?
なんで東京なんだよ
別に仁義は通していても通していなくてもどっちでもいいんだけどさ、
一般の人、地域住民と良好な関係を気づいていた場合、
面倒なことに発展する気がするから嫌なんだよね
そういうのでよって来るのって雑魚(一般人)だから
「〜〜〜〜〜。〜〜〜というわけで、友禅会に入ってほしいんです。」
『んあっ?ごめん聞いてなかった。でも、とりあえず、俺はどこにも所属する気が無いことを伝えとく』
「わかりました。無理やり入れてもレベル上がったら逃げられるのがオチですし、
どこにも所属しないっていうなら別に問題ないですからね」
『随分あっさりだな?ほら、後ろの奴らで囲んで’お願い’しないのか?』
「はは、貴方が、どんなヤクザのイメージを持っているのかわかりましたが、他にも勧誘したい方がいるんです。最初から望みがないなら、そっちのほうに行ったほうがタイパがいいので」
...戦いたかったな
せっかくちょうどいいぐらいに弱くなったのにダンジョンだめ、人間だめって、
やっぱ強行突破...
ーーだめですよ、危険すぎることは。ーー
『じゃあさ、誰にも見つかってないようなダンジョンって無いかな?』
ーーそんなのあるわけ無いじゃないですか。掲示板で東京周辺にダンジョンを持つものの掲示板はすべて見つけてから来たんですよ?入口にいた人から聞いた特徴的に、一つのダンジョンの入口が複数あるとしても見つかっていないダンジョンはありませんーー
『それだよ、それ!複数ある入口の内、人間のダンマスが出入りできるような、見つけられていない入口があるはずだろ?それを見つけたいんだよ』
魔物系のダンマスが何を言っているのかは翻訳を頼まないと読めないが、
人間のダンマスの書き込みは普通に読めた
どうやら覚醒者に紛れて生きているのは普通にいるみたいだ
まあ、俺みたいに記憶を失っていない限り、文化的な生活というのは手放せないものだ
ちゃんとした食事、運動、睡眠、そして人との交流、
逆に、それらをすべて捨ててというのは少ない
ーーあ、ありました。地下です。地下に反応がありますーー
〜〜〜〜〜〜〜〜〜
〜〜〜〜〜〜〜〜〜
『うわっ、きたねえ』
臭い臭い下水道に入口を作ったのか
上下水道は大事なインフラとはいえ、やりたがる人は少ないし、
危険だから外に出たくない人も多いだろう
実際に問題が起きない限り清掃に人が来たりというのも少ないとふんだんじゃなかろうか
スライムがパイプの中に入っていき、しばらくすると汚れと一緒に流れてくる
どうやら魔物に清掃をさせているらしい
あれは、意思がないタイプの魔物だ
まあ、スライムの習性がどうなのかは知らないが、
汚物に好き好んで飛び込むような仕事は自我がない方がいいのかもしれない
うちもスライムは自我なしだが、それは単調な仕事をミス無く、ちゃんとやってほしいからだ
話はそれるが、初期から召喚していたスライムたち、
今は深層階2階にいたりする
理由は単純、強いから
東京ドーム何個分って表現を使うなら2個分の体積を持った上位スライム
それが今の彼らだ
種族はシャドー・ドミニオン
偵察任務ばかりさせていたのもあって、影に潜み続けた彼らは影自身になった
俺も少し前まで勘違いしていたが、
スライムは大きさによって呼ばれ方が違うが同一種族である
そして彼らはスライムだった
集まれば一つになるし、分裂すれば増える
そこに境界は消え、増え続け、体部に圧縮し続けている分身も全て倒し切るまで死なず、
取り込まれれば一部になる
あの空間、あの条件下で彼らは最強なのだ
というのも、シャドー・ドミニオン、それは日に当たると解けて水になってしまう陽光が弱点の
暗闇の中でしか生きられない種族なのだ
だから、DP消費で変えられる環境で、暗黒階層というのにし、
階層内ではあらゆる光を阻害するようにしてある
さて、話を戻そう
なぜ唐突にかれらの話をし始めたかというと、入口の前にいたのだ、ダンジョンの
『なあ、ナビ、あの魔物はシャドー・ドミニオンか?』
ーーいいえ、それに比べてかなり小さいのでシャドー・ソリッドが適当かとーー
そう、大きさで呼び名が変わるのはスライムと一緒で、人間ぐらいの大きさで
’シャドー・ソリッド(影の固体)’と呼ぶ
名前が変わっても弱点は同じ、戦いごたえのある魔物でもなく、ただ物理に強く、隠密性能に長けているだけだからとっとと倒して中に入ってしまおう
『封印を一つだけ解いてっと...”木漏れ日”』
『ギュわああワアあ〜ーぁ』じゅう〜
『これで、もう一度封印...うおっ?!封印がさっきより強くなったぞ?』
ーーあ、伝え忘れてましたけど、電源のオンオフが一番電気を使うように、再封印はコアへの負荷がかかるので、再封印から一定時間、封印が強くなるようになってますから気をつけてくださいねーー
tips
大罪スキルは傲慢は直接入手するのに比べ、
他の6つは下位スキルを進化させることで先着一名が手に入れられ、
大罪所有者が死亡後、次に条件を満たしたものか、条件を満たして所有者を殺したものが手に入れる
ただし、手に入れても使い手に成れるかはそのもの次第である




