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3話

サラマンダーがブレスを吐く。

ゴオオオッ!鬼の皮膚が焼かれ、ジュウウ…という音とともに煙が上がり焦げた匂いがこちらまで臭う。

これは無事ではすまないだろう。

しかし煙が晴れるとそこには瞬時に焼けた肌が再生してゆき、無傷になった鬼がいた。


ダンッ!鬼が足を踏み込んだ音が辺りに響き、次の瞬間には30mはあった間合いを一瞬で詰めてサラマンダーに肉薄し、壁に蹴りつける。


サラマンダーの足がひとつもげたが、戦意が喪失した様子は見られず、それどころか火力が上がっているように見えた。

俺は氣の流れを遅くし、気配を殺しながら珠に向かって全力で走った。

さっきの踏み込みはおそらく全速力で間合いを詰めたはず、ヤツは氣の流れ的に体力は失ったそばから空気中の魔素を取り込み回復している。


鬼は一瞬で30mを進無事ができ、俺のほうが珠との距離は近くても、氣を使わないでで走ればほぼ間違いなく鬼が先に珠に着くだろう。

しかし鬼が珠に向かって走ろうとすれば隙が生まれる、

それを見逃すほどサラマンダーは馬鹿じゃないと思う。

そう考えると、サラマンダーを倒してから悠々と珠を取ろうとするに違いない。


ヤツは最初にこちらを一瞥してから一度も俺のことを気にした様子はなかった。

確かに俺の氣はこいつらに比べたら少なかったし、ゴブリンを倒してレベルアップしてようやく三体の中で一番弱かったスケルトンの3分の2ほどの氣しか持っていない。


しかし、ここからダッシュで珠に向かえば鬼より早くたどり着ける自身がある。限界まで気配を消しながら珠に近づく。『ウゥアアア…!』サラマンダーのうめき声が聞こえた。

そちらをみると、鬼がトドメをさそうと棍棒を持ち上げていた。


俺は氣を最高速度で循環させ始め、スピードを上げる。

ドゴォンッ!と音が鳴り響いたすぐ後、『ガオオオッ!』怒りに満ちた咆哮が空気を揺らす。

ドスンドスンと近づいてくる鬼、リアル鬼ごっこが始まり、俺は珠に手を伸ばした。


鬼が俺めがけ棍棒を投げつけ、俺と珠の接触を妨害しようとするが...ドゴォンッ!と衝突音が聞こえ、土煙が晴れる。鬼は怒りの咆哮をあげた。

そこには俺はおろか、珠までもなかったからだ。

俺は珠を触ると同時に何処か別の場所に飛ばされた。そこは辺り一面岩肌しかなく、出口もない。


______________________

イテテッ!

ここはどこだ?

あたりを見回すとそこに鬼の姿はなく、ここにあるのは珠と自分だけだ。

賭けに勝ったようだな!

駄目で元々、最悪の場合珠を壊して鬼の目的を達成できなくしてやろうと思っていたんだ。

今頃鬼は悔しくてなにもない空間で暴れてるのかなー。


まあそれは置いておいて、さっきから気になっていたんだけど珠が先程と違い魔素を出さなくなっている。

そして調べてみよう近づくと、、、


ーー契約が成立しました。マスターを認証、、、完了しました。チュートリアルを開始しますーー


どこからともなく声が聞こえた。

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