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10話

ーー世界の管理者(Ἀρκαδία τυραννος)の返答がありません。エラーが発生していますーー


『そりゃあどういうことだ?世界の管理者?神様ってことか?』


ーー違います。世界の管理者はシステムの管理者です。神かについてですが、管理者が何者であるかは付与されている権限を逸脱していますーー


ーーダンジョンコアは世界の管理者に紐づけされていますので通常であれば問い合わせが可能なはずですが、返答はありません。マスターの質問である「ステータスを出せないものがいたが、なぜステータスを見れないものが存在するか」についてあわせて考えると、世界の管理者側に問題が発生していると見て相違ありませんーー


世界の管理者なるものがいることも、その管理者とダンジョンコアが紐づけされていることも驚きだが、

システムにエラー?

それは大丈夫なのか?


『そのエラーは俺には影響はないのか?』


ーー管理者の対応が無い、それはマスターにとってはプラスにもなりますしマイナスにもなります。

少なくともステータスを出せないというものにとってはプラスは無いと言ってい良いでしょうが...

システムのバグを発見した際、それがマスターにとって不利になるものならば治るのがいつになるのかわからないので物によっては致命的ですが、それが有利になるものならば修正されず、残るという意味で

圧倒的なアドバンテージになるでしょうーー


『管理者からの返答がない理由について何が考えられる?』


ーー情報処理が間に合っていない場合と、外部からの侵入、

ハッキングに対応している場合が考えられますーー


『??ハッキングなんてできるものなのか?』


ーー普通できませんシステムは法則そのものですからーー


ーーしかし、魔力や神力といった力、神話の力が使われるようになると話が変わります。

徐々に使われるようになるならともかく、今回のように急激に変化してゆけば、

非活性化して開けていた分の容量をオンにした時、不具合が生じる可能性は十分にありますーー


『なら、出来たらでいいんだけど…時間があったらこういうのを試して見てほしいんだが…。』


〜〜〜〜〜〜〜〜〜

〜〜〜〜〜〜〜〜〜

『今の所、この中で一番の無能はお前のようだな?佐藤』


ようやく今置かれている状況を思い出したようで顔がみるみる青くなっていく

「お、俺機械いじるの得意だし、学校の成績も良い方です。絶対になにか役に立てます!」


『安心しろ。お前達レベルで役に立つ能力はそう無い。固有スキルなんかは強みになるかもしれないが、

基本的なスキルは簡単に覚えられるし鑑定能力を使えばステータスを確認する手段はある。

俺はそんなのじゃなくて気に入るかどうかで判断するから...なあ?』


「「!!?」」


いきなりひとまず安全だと思っていた状況から覆され焦る2人

それぞれが自分が生き残るために必死で自分の良いところをアピールしてくるから彼らについてよくわかった。


まず和倉 洸汰、年齢17歳、父親が警察官、貯金額246721円、習い事で柔道を小学生までやっていた。

高峰 修平、年齢16歳、一時期学年トップの成績だったがイジメにあい不登校、父は記者、貯金額86912円、絵が得意。

佐藤 一馬、年齢17歳、父はエンジニア、貯金額115600円、特技はさっきほど述べた通りであり、家の家事はほとんど1人でやっているらしい。


果たしてアピールとしてそれで良いのかと聞きたくなったが話を進めることにする。


『散々アピールしてもらって悪いが、誰を選んでもそう変わらないことがわかった。それで、お前たちの内1人までしか生かすつもりもないからクイズで決めようと思う。なあに、簡単な道徳クイズだよ。』


この道徳クイズ(笑)で心から思ったことを言ったら生かそう...

別に人道的に正しい判断、効率的で合理的な判断を求めているわけじゃない、

こいつらは俺に正しい情報を入手するための道具になってもらわなくちゃいけない。


ムカついたからってすぐに殺してしまっては話の真偽がわからなくなるし。

とりあえずただ同調したり、おべっかだけのグズは経験値にしてしまおう...


ダンジョンの掲示板には人間マスターがほとんどいないのか、gygya!とか、gyooo!とかの人語じゃない場合が多いし、

たまに日本語で返信があっても、反応は高圧的だったり、我が右手に封印されし漆黒龍が〜とかしか無いし...


あそこから情報を得るのはほとんど諦めている。

匿名に出来るし、まともなのはいなさそうだから...

きっとまともなダンジョンマスターは掲示板なんか見ずに情報収集をしているのだろう。


だから...

どうか全滅だけはやめてくれよ...人間。

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